え、あ、無理 3【JM】 (ページ4)

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自由人　TH ページ4

TH

リュウ・シオンは、僕とAとずっと一緒に生きてきた。
少しだけ年上のシオンは、まだ僕がみんなに受け入れられてない時に、"気軽にシオニって呼んでね"って笑顔をくれた。
僕がAを守ろうとしていた時も、相談したり、サポートしてくれていた。
シオニが居てくれなかったら、僕は今の僕で居られたかわからない。

僕達が高校生になった時、色々あって、シオニは、外国を飛び回るようになった。
本当は、僕達の傍に居てほしかったけど。
自分が情けなくて、言えなかった。
今、シオニが帰ってきたのは、多分、ジミナのことがあるからだろう。
僕はシオニが帰ってきてくれて、素直に嬉しかったし、心強かった。

「テテ〜、着替貸してぇ。」

突然、部屋に入ってきたシオニは、真っ裸。
下はタオル巻いてたけど。
髪の毛びちょびちょだし。

「シオニ、どこからその格好できたの？」

とりあえず、新しいパンツとTシャツと短パンをシオニに渡しながら聞く。

「ん〜。Aの部屋〜。」

シオニは下を履きながら、そう答える。

「隣だけど、裸でウロチョロしないでよ。Aは女なんだから、シャワーはうち使えばいいじゃん。」

僕はそう言った。
綺麗に筋肉ついてる上半身を見せられて、ムカつく。早く上も着ろよ。

「えぇ、テテ居なかったら、シャワー浴びれないじゃん。」

シオニは、そういうと、上を着ないまま、部屋を出ていこうとする。

「ちょっと、どこ行くの？」

シオニの腕を掴んで聞くと、

「え〜、Aに髪乾かしてもらう〜。」

シオニは、そう言った。

「僕が、乾かしてあげるから、ほら、そこ座って。」

「うん、じゃあ、お願いします。」

シオニをソファに座らせて、ドライヤーを取り出す。彼に自分の部屋の鍵を握らせた。

「なにこれ？」

「僕の部屋の鍵。これで僕いなくても使えるでしょ？」

「お、ありがと。」

髪を乾かしてたら、シオニはちょっとウトウトしてた。
僕らと対して年は変わらないのに、第一線で仕事してて、シオニは凄い。

「あぁ、ねぇ、テテ。」

「ん？」

「お前の親友って面白いな。」

「え、」

「潰しがいありそっ」

「は、」

「なーんてね。髪ありがとう。おやすみ〜」

そう言うと、シオニは、僕の部屋を出ていった。

シオニが何を考えているのか、わからない。
いつも、飄々とした態度だし。
一つだけ、知ってるのは、僕とAに限りなく甘いこと。
でも、その他に関しては？

…