え、あ、無理 3【JM】 (ページ16)

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お飾りはいらないページ16

シオン

韓国に自身のセーフティハウスが無いわけはない。
ただ、ソクジナの息のかかったあのマンションにAが居るのが心配だっただけで。
あのマンションには、ジミナもテヒョナも居るから、大丈夫か。と自宅に戻って来て早々、お使いに出していたミンジュンがここに来た。
GPSをつけられた中指に嵌めた指輪を見た。
彼は僕の居場所を把握していたのだろう。
僕が、居ない間のこの部屋の管理を任せているのだから、彼は勝手知ったる家である。
手際よく入れたコーヒーと、書類を僕に渡した彼は、自分もコーヒーを飲みながら、僕を見つめた。

「そういう事、ね。」

そう、言いながら、僕は、ミンジュンから渡された書類をテーブルに放った。
僕の主はAだ。
報告し、どうするかは、Aに委ねるのが、普通だけど…。

「ミンジュン、ソレ、ジミナに回して。」

この判断が吉とでるか、凶とでるか。
どちらに転んでも、特段思うことはないし、なる様にしかならないだろう。
ミンジュンは、僕を見つめ、ため息を一つ、つくと書類を持ち、部屋を出た。

彼の実力を図らねばならない。
Aの隣に立つのなら、"お飾り"は要らないんだ。
僕が彼の下につくに相応しいか。
相応しくなければ、それ相応。
彼女の元を去るのも、また一興。
彼女の傍に居なくても、支えることはできるし、今までそうだった。
彼女にはドソニをはじめ、幹部がついている。
そこに僕が、いる必要はないだろう。
今度はミンジュン達、部下も連れて、国外に出ようか。
僕が、Aの忠実なる下僕なのは変わらない。
いつだって、動けるように。

彼は誰に相談するだろうか。
ドソニヒョンか、Aか、テヒョナか、それとも、Knightsか。

それとも、相談せずに自分で決めるか。
限られた情報を、どこまで読むか。
どこまで理解するか。

彼の判断一つで、他の人間の人生が決まるが、それは、些細なこと。

さて、どうするかね？

パク・ジミン

…