親友2 (ページ30)

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ジェイside

一瞬にして頭が真っ白になった。

一気にあの頃の記憶が蘇る。

女の子の練習生は女の子同士、

男子は男子で群れて過ごしていた練習生達。

だけどあの2人は違かった。

毎日1番早くに練習室に来て自主練をして

一緒に休憩時間を過ごして

同じバスで帰っていた。

そんな努力のせいか、

2人とも幼いながら実力があった。

ビジュアルも整っていて

絶対にデビューするんだろうなと思った。

ジョンウォンもすごかったけど、

特にAは。

2人は練習生の中でも噂の的だった。

"あの子が1番綺麗だよ。狙っちゃおうかな笑"

"でもいつもジョンウォニといるじゃん"

"Aって子、絶対次デビュー組だよね"

"あの2人ってさ付き合ってんじゃないの？"

練習生期間の短かった僕でも覚えている。

なんで、

なんでAがこんなところにいるの

あんなに期待されてたのに、

「僕もわかりません。」

僕の心を見透かしたかのようにそう言うジョンウォン。

「ヒョンがあの事務所を辞めた後、

ヌナはいきなり僕の前から消えて、」

ジョンウォンもあの頃を思い出してなのか目がうるっとしているようにみえた。

「それで、いつ再会したの。」

僕は焦っていた

Aにとって1番親しいのが僕だと思い込んでいたから。

あの時の2人を思い出すと…

「してません。できていません。再会。」

え？

「初めはヒョン達の教室に行った時にたまたま見かけたんです。

僕はすぐ気づいたんですけど…

だからあの日も、！

あわよくば気づいてくれるかと思って…

でもヌナは酔っ払っていて、

久しぶりにヌナが僕の名前を呼ぶ声を聞いて…

Aヌナはもう僕のことなんて、

気に掛けてないだろうし、忘れているはずですけど…

ごめんなさい…」

正直

僕は心無しか

"よかった"

そう思ってしまった。