変態と恋---橙

盗撮が犯罪って知ってますか？ ページ3

結局流されに流されててつやとてつやの新車でドライブに行くことになった
話には聞いていたけど派手すぎる、まじで
岡崎で乗ってたら目立たないわけない

いつもとは違う右側の助手席に乗って、てつやが運転席に乗ってくるのを待つ
久しぶりに会ったてつやは中身こそそのままだけど動画の企画で髪を黒く染め、顔面も若干綺麗になっていた

『(くやしいけどもともとの顔は割ときれいな顔立ちしてるんだよなあ)』

「どうしたん？そんな顔見て笑 かっこよくなったから照れてんの〜〜〜？ちゅうしちゃおうかな〜」

唇を尖らせてこっちに近づいてくるから顔を両手で挟んでぎりぎりの所で拒否した
無意識にじーっと顔を見てしまっていたらしい

『見てない！』

「え〜だって視線感じたもん」

『気のせい！』

てつやはぶつぶつと照れちゃって〜…なんて言いながら発信させる準備をしている

「よっしゃー！出発するぞー！」

新しい立派な車なだけあって、乗り心地はとてもいいし静かだ
めちゃめちゃ周りの車の運転手からの視線感じるけど…

走りだして少しして助手席の足元に小さい赤いランプが光ってるのが目に入った
最新の車だし、なんか設備なのかな？と思って手を近づけようとしたら

「あっ！」

隣から焦ったようなてつやの声
こちらを気にしながら運転を続けている

『あ、ごめんこれ触っちゃいけんやつ？』

「いや〜…そんなことないんだけど…」

…？
何か様子がおかしい

静止の声を無視してもう一度手を伸ばす

カチャッ

『…てつや…？』

私の手にあるものはいわゆるゴープロだった、とても小型の
カメラの電源はついており、録画されている

見つかりたくなかったであろうこれを設置した本人は終わった…と小さな声で言っている

『これなに？てっちゃん？』

「…カメラ？かな？」

信号がタイミングよく赤に変わりこちらに視線向けた状態で言う

『かな？じゃないでしょうが！！なにやってんのよ！』

「まぁまぁ、A落ち着いて…ね？あとで映ってるかどうかは確認するから…」

『映ってなくても大問題だっつーの！ユーチューバーならこれがしちゃいけないこと位わかるでしょ！』

「だってぇ…」

『私だからセーフかもしれんけど立派な犯罪だからね！！』

「許してくれんの！！」

『許してない！もう帰る！出かけない！！』

「え〜〜やだやだｙ」

『じゃあここで降ろして！としみつに迎えに来てもらう！！！』

「もっとやだ！」


盗撮が犯罪って知ってますか？

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