孤高の雲に祝福を③ (ページ14)

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そういえば、カグヤさんもこれと同じものを来ていた気がする。

彼女が着ると綺麗な衣装がより引き立てられて、まるで天女の羽衣だった。

＿＿舞かぁ…あの人が舞ったらそれはもう、凄絶なまでに美しいだろうなあ

＿＿ん？

「え、舞？！…だ、誰が？」

母はにっこりと笑う。

「い、や……そもそも舞って、素人が出来るもんなの…」

「大丈夫！これは舞をこよなく愛したとされる、初代巫女の遺品で、私達が実際舞うことはないわ」

「？そう、なんだ…」

とりあえず、踊りを習うことはないらしいので安堵する。

元来、絵しか描けない身である。神楽など優雅に舞えそうにない。

「てか、そもそもこれ、なんの意味があるの？」

「もう！リボーンくんから貴女が正式に祝福の巫女になったって聞いたから、慌てて持ってきたのにドライね。
ボスと守護者には代々リングが継承されるけど、私達一族には、この《祝福の衣》が継承されるのよ」

「巫女の証ってこと…」

「まあうん！そんなところ！」

にこにこと笑う母にため息が漏れる。

マイペースというか、楽観的というか。私も弟も性格は驚くほど似ていない。

リボーンくんから両親がマフィアだと聞いて、実際に会うのは不安だったのに、母はいつも通り能天気だ。

「そうだ！明日Ⅹ世(デーチモ)とリボーンさんにお披露目してみたら？」

「はぁ？！いいってば…」

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