ショートストーリー 〜水溜りにうつる空〜

シンデレラ (カンタ) 1 ページ17

シンデレラは、孤独な少女だった

いじめられっ子で、みすぼらしくて。

でも、ある日、魔法使いがやってきて
魔法をかけられた。

そう、チャンスが巡ってきたのだ。

美しいドレスを手に入れて
輝くガラスの靴を手に入れて
舞踏会にいけることになった。

で、王子様とダンスをすることができて
2人は恋に落ちたけれど、引き離される



でも、白馬の王子様がシンデレラを迎えに来て…



2人は末長く幸せに暮らしましたとさ…



めでたしめでたし

という幸せストーリー


私も、こんな出会いがしたかった。

素敵な白馬の王子様が迎えにきてくれるような
素敵なロマンス溢れる恋愛。


私にも、チャンスが巡ってきたらいいのに。


でも、そんなチャンスも巡ってくるわけがない


私の好きな人は
もう、学校中の白馬の王子様なのだから。

その彼の名は、佐藤寛太。

バスケ部のエースで、部長

透き通るような真っ白な肌に、屈託のない笑顔
そんな完璧すぎる彼に、恋に落ちる女子は少なくない。

いや、物凄く多い。

彼の周りには、取り巻きのファンはいないものの
少し離れた所から何人も彼のことを見ている
人がいるくらいだ。

でも遠目で見ているだけでもいい。

彼の笑顔を見ているだけで幸せだった。

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