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ぎゅ、と小さな手が俺の手を包む。
「文を見つけてくれたのが、猗窩座さんで良かった
ありがとう、本当に幸せでした」
「最後に言わせて
私、猗窩座さんが好き」
本当に幸せそうに笑うAは、今まで見た何よりも綺麗だと思った。
溢れる感情に身を任せ、言葉を紡ぐ。
「…俺も、Aが好きだ」
「初めは気まぐれだったが、気づいたらお前との文通が日々の楽しみになっていた」
「次は何を話そうか考えたり、いつか色んな所に連れて行こうと考えたりしていた」
「本当に、楽しかった」
「…今、お前を失うのがどうしようも無く恐ろしい」
「お前と、ずっと共に居たい」
言葉と共に涙も溢れる。
いつから流していないかもわからないそれを止める事もなく、ただ感情に身を任せ続けた。
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どれだけそうしていたか。
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やがて、Aは動かなくなった。
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鮭大根大好き - 何と切ない,,,泣泣猗窩座はやはり優しい,,,素敵でした! (2020年11月12日 20時) (レス) id: 206c89cdd5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 切なくて泣きました 私もアカザが好きなので読むのが楽しかったです (2020年5月5日 2時) (レス) id: 9f2a54f0b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mel | 作成日時:2020年3月8日 7時