3年A組 【ゆる〜く日常もの】3 短編

親密度 ページ17

水瀬「本当、皆さんて柊先生と仲良いですよね…」







部活中、水瀬さんがいきなりあたし達を見ながらそう呟いた。






友美「えー？
まあ、仲良いの…かなぁ？」







水瀬「担任とか副担任でもないのにだいぶ仲良いと思いますよ」








水瀬さんが腕を組んでそう言う。







凜「水瀬さんだって仲良さげじゃない？」







水瀬「皆さんは柊先生をあだ名で呼んだり、なんか分かんないけど特別な感じでずるいです…」







えみな「ああ、“ぶっきー”ってのはA組の香帆ちゃんとか唯月がそう呼ぶのが浸透したって感じかな？」







友美「てか、なんで“ぶっきー”なんだろうね？」







凜「そりゃあ、下の名前が“一颯”だからでしょ」







友美「ああ、そっか」







水瀬「あとずっと気になってたんですけど、伊藤さんは何で逆に柊先生をあだ名で呼ばないんですか？」








A「えっ？

……ああ。
なんでだろう…？」







そう言われてみるとなんでだろう？
あたしは一人考えてみた。








えみな「じゃあ、A今から“ぶっきー”って呼んでみてよっ」








A「えー！
やだよ」








友美「あはは、今更照れるの？」









すると、えみなが柊先生の腕を引いて連れて来た。









柊「なんだよ…いきなり」








えみな「ほら、A呼んでみっ」









A「えっ！？」









あたしは照れながら柊先生の顔を見た。








えみな「ほらほら」









柊「は？何が？」








みんながあたしを静かに見守る。









A「えっと……」









柊先生もあたしを見つめる。









A「………や、
やっぱ言えないっ！！」









あたしはやっぱり恥ずかしくて両手で顔を覆った。
みんなはえ〜っと、つまんなそうな表情を見せた。









柊「だからなんなんだよ」









凜「残念だったね、ぶっきー」









水瀬「ふーん。
じゃあ、あたしは柊先生のこと今度から“一颯先生”って呼ぼっ！」








そして水瀬さんは柊先生の腕を掴んで可愛い笑顔をみせながら先生を引っ張って行った。








◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



主人公が柊先生を“ブッキー”と呼ばない理由は出会ったばかりの頃は柊先生が怖くて恐れていたからという設定にしてます。笑




だからみんなみたいにあだ名で呼ぶタイミングを逃したのです。(´ｰ｀)



あとは一応ヒロインだからです。笑

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