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A.T
首を傾げながらルイス先生が笑う。なんで兄貴のこと知ってるんだと思ったけど、そういやこの人五年前までここの先生だったわ。
今度のホリデーにでも兄貴に先生のこと聞いてみようかな、なんて思いながら俺は頷く。
「言われるっすね。親とかも、ほんとそういうところはお兄ちゃんにそっくりなんだからっ、て」
『ふは、似てる』
ちょっと声を高くして母親の真似をすれば、ルイス先生がけらけらと笑った。やった、笑ってくれた。……ん、でもなんで先生今のが母親に似てるって分かったんだろ。
俺の心の内を見透かしたように、クルーウェル先生が笑う。
「面談のときにお会いしたことがある」
「あ、そういう。……え、二人とも兄貴の担任だったの？」
『俺が一年のときで、デイヴが二年のときかな。本当に似てるよね。……あ、でもエースの方が可愛いよ』
「なんか嬉しくない」
ルイス先生の細い指が俺の髪を乱雑に撫でる。クルーウェル先生もまた俺の髪を撫で出した。
なんだか照れ臭くなって頭を振る。ちょっと顔熱い。
二人は最後に俺の頭を何度か優しく撫で、満足したように手を離した。っていうか、俺なんか忘れてる気が。
「……あっ！」
「急に大声を出すな。どうした」
「デュースたち待たせてる！先生、アイスご馳走さま！美味しかった！」
ゴミを急いで纏め、職員室の扉付近にあったゴミ箱に押し込む。時計を確認すると、ここに来てから十五分近く経っていた。
「さよなら！」と扉に手をかけた瞬間、クルーウェル先生に名前を呼ばれる。振り返ると同時に、口に綺麗なハンカチが押しつけられた。
俺が面食らっている間に、クルーウェル先生はハンカチをゴシゴシと動かす。数秒後、クルーウェル先生はニヤリと笑って自分の口を指さした。
「アイス、ついてたぞ」
「……先生イケメンすぎない？惚れたんだけど」
「やめろ、生徒に手を出す趣味はない」
ですよね、と返して今度こそ職員室を出る。あまりはしゃぎすぎるなよと言う声に大きく返事をして、デュースたちのもとへと急いだ。
職員室にあんなにいたの初めてかも。ていうか、クルーウェル先生普通に話しやすかったし。アイスも美味かったな。……早く次の日直回ってこねぇかなぁ。
クルーウェル先生が意外と優しいのも、職員室の冷蔵庫にはダッツが入ってるのも。今は俺だけの秘密な気がして、俺は思わず笑ってしまった。
やんちゃな子たちー完ー。
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あいらいん - なんでこれ公式じゃないんだろうって思うくらい好き (2023年4月4日 10時) (
レス) @page43 id: c168593882 (このIDを非表示/違反報告)
硝子ーtengitune.(プロフ) - このラジオに出れるなら私は最近泣いたの所に「プリ〇ュアで泣いた」って言いそう (2021年9月25日 20時) (レス) @page36 id: 04fcd4138c (このIDを非表示/違反報告)
チーズ鍋 - 碌無者さん» 完全な手違いですね……。消そうと思っていた方じゃない方を消してしまって……。ありがとうございます(ﾉД`) (2021年9月24日 7時) (レス) @page1 id: 067328da22 (このIDを非表示/違反報告)
碌無者(プロフ) - あんなに書いてらしたのに続編が消えていて……手違いでしょうか？ ご愁傷さまでございます。 (2021年9月24日 1時) (レス) @page50 id: 0a4b7a6801 (このIDを非表示/違反報告)
？？？ - 了解です！頑張ってください (2021年9月23日 22時) (レス) id: ae4d7ce9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チーズ鍋 | 作成日時：2021年9月6日 22時
