07:レースフラワー ページ8
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そんな願いも虚しく、降谷さんは優しく私の頭を撫でる。
子供扱いと、特別扱い。
恋を実らせるつもりなんてなくても、もやもやとした気持ちが残ってしまう。
だからちゃんと嫌いになって、降谷さんへの気持ち全部取り払ってしまいたいのに。
何故だかこの手は振り払えなかった。
顔をふいっと背けると、降谷さんは「照れてるのか?」なんて悪戯っぽく微笑んだ。
「は〜?そろっそろセクハラで訴えますよ??この後用事あるんで髪崩さないで下さい」
「お前はっ倒すぞ…そういや今日わざわざ私服持ってきてたな」
そんな可愛くない憎まれ口を叩いてやっと手を振り払う。
いっそ降谷さんが私のことを嫌いになってくれたらいいのに、なんて考えながら。
残っている資料を見て少し考え込んだ顔をした降谷さんが、キラキラ倍増あむぴスマイルでこう言った。
「送りましょうか?Aさん」
「遠慮します合コンなんで。降谷さんは仕事しててください」
そう、大学時代の友人とポアロでばったり遭遇して合コンに連れていかれることになったのだ。
正直仕事の後に合コンってキツいんだけどな〜!
なんて不満をこぼしつつ、零くんを吹っ切るために少しは役に立つかな、なんて軽い気持ちで了承した。
「……合コン?!」
だって、こんなに驚くとは思わないじゃないか。
「え、はいそうですけど」
「やめとけろくな奴居ないぞ」
「いや知りませんよそんなの」
てか私はそれに行くんですけど私もろくな奴じゃないって?喧嘩売ってます??
ふと時計を見て、時間なんでそろそろ行きますね〜なんて呑気に言いながらロッカーに向かうと、物凄い力で後ろに引っ張られる。
私はこんな怪力ゴリラひとりしか知らない。
「何ですか、降谷さん」
「それ僕も参加していいか」
「…は?!頭イカれたんですかついに!!」
この日本の何処に部下の参加する合コンに参加する上司が居るんですか?
ここに居ましたね、わーびっくり!!
友達にひとり追加していいか聞いてみても返ってきた返事は『全然おっけー!』の一言。
良いんだね優しいね!!
零くんを吹っ切るための合コンに張本人が来てどうしろっていうんだ。
今日何度目かもわからないため息をついて、スーツのジャケットを脱いだ。
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壟薇 - 続き楽しみにしてます!!!! (2019年9月1日 3時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
haruno(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます…!すぐに修正させていただきます! (2019年7月28日 0時) (レス) id: ca8568045c (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 11話に名前変換出来ていない箇所がありました。 (2019年7月28日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
haruno(プロフ) - ゆりんさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて光栄です…!今後も楽しんで頂けるよう頑張りますね! (2019年7月20日 19時) (レス) id: ca8568045c (このIDを非表示/違反報告)
ゆりん - 面白いです!更新頑張ってください!! (2019年7月20日 13時) (レス) id: aa34414ff5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:haruno | 作者ホームページ:
作成日時:2019年7月10日 1時