10:アイビー ページ11
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苗字の件を聞かれたら親の事情で、と悲劇を演じるつもりだった。
「あの先生ほんっと変わってたよな」
のに、一切聞いてくる気配がない。
最初は名前を忘れてるのかな、と思ったのだけど、実は彼なかなか交流のあった友人だった。
『佐々木大和って…覚えてない?野球部の!』
『…えっやまP!?』
『そのあだ名で呼ぶなよ!似てねぇ似てねぇって散々弄られたんだからな!?』
やまPことやまとくん。当時は野球部で髪がなかった(失礼)ので全く気づかなかった。
だから余り関わりの無かった人だと思っていたのけど、この様子じゃぜっったい名前覚えてるから遠慮してるんだろうなぁ!
ろくな奴いたじゃないですか降谷さん!!
そうして思い出話に浸っていると、目の前に座っていた男性が「何?元カレ元カノとか〜??」と茶化してくる。
何言ってんだお前。
「あははそんな訳──」
「な、何言ってんだお前!!」
その大声に合コン参加者全員の目がやまP…んん"大和くんへと向く。
当の本人は顔を真っ赤にしている。
え、まさか照れてる?
その瞬間大和くんに野次が入った。
「おっまえ初心だなぁ」
「野球部は恋愛禁止だったからか?」
「あぁ女に慣れてないんだなお前」
ひえぇそんな初心な反応ひっさしぶりに見た。
うちの上司とかいい歳してガンガンハニトラ仕掛けてくるから最近大抵の事じゃときめかなくなったよ!くっそ降谷零!!
合コンに来る前の『可愛い』なんて言葉も最初はハニトラだと思ったんだ。
懲りないなぁなんて軽く考えていたのに、降谷さんが慌てて口を抑えるから不覚にも照れてしまった。
ヤバいな、私ちょろいかもしれない。大和くんみたいに。
未だ隣で茹でダコ状態の大和くんに「でも好きな子は居たよね?」と問いかける。
高二の夏あたり、恋愛相談とやらをされたのを覚えている。
野球部は恋愛禁止じゃんで終わったけれど、あまりに真剣そうだったから記憶に残っていた。
それを言うとしどろもどろになった大和くんは暫く狼狽えて小さくうなづいた。
「大和も一丁前に恋してたんだな…」
「…皆さん親みたいですね」
「ん?Aちゃんにはそう見える?まぁそんなもんだよ」
そんな様子を苦々しい顔で見ている瞳にも気づかずに、運ばれてきた唐揚げを頬張った。
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大和くん主張激しくてすみません!降谷さんが出てこない!!
所で新作つくりました…!
ハイスペック幼馴染が過保護すぎて辛い【降谷零】
甘めな恋愛模様になってます!
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壟薇 - 続き楽しみにしてます!!!! (2019年9月1日 3時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
haruno(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます…!すぐに修正させていただきます! (2019年7月28日 0時) (レス) id: ca8568045c (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 11話に名前変換出来ていない箇所がありました。 (2019年7月28日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
haruno(プロフ) - ゆりんさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて光栄です…!今後も楽しんで頂けるよう頑張りますね! (2019年7月20日 19時) (レス) id: ca8568045c (このIDを非表示/違反報告)
ゆりん - 面白いです!更新頑張ってください!! (2019年7月20日 13時) (レス) id: aa34414ff5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:haruno | 作者ホームページ:
作成日時:2019年7月10日 1時