02:ローズマリー ページ2
▽
「っ終わりましたよ降谷さん!!」
時計の針は午前三時半を指す。
されど明日、いや最早今日じゃん。
…まぁ私は休みなんだ!やったね私!!
上機嫌で降谷さんに報告書を提出すると、一瞬苦々しい顔をした。
それと同時に体温が急降下する。
まだダメ出しするかこの鬼上司め!!
けれど降谷さんは浅くため息をつくと、お疲れさまと微笑んだ。
昔のような爽やかスマイルには程遠いけれど、その笑顔は何処か優しい。
だからわかるんですよ、降谷さん。
その表情とため息の理由くらい。
ばっと降谷さんの手から報告書を取り上げると、再度パソコンに向かう。
その見開かれた目をキッと睨んだ。
「ダメ出しは嫌ですけど、そういう優しさは要らないです」
降谷さんだって忙しいんですから。と付け加えて訂正箇所を探す。
ぽかんとしていた降谷さんは、暫くしてふっと笑った。
「…何ですか」
「もっと楽して生きればいいのに」
「その言葉そっくりそのまま返します」
茨道選んで生きてるのはどっちだ。
いつだって無理してるくせに。
トリプルフェイスなんて、三人の人生を生きるなんて私には無理だから。
その上気を遣われると妙にイラつく。
多分それは
「あんま無理するなよ?」
降谷さんが私の初恋の人だから。
それ以上の感情はない。
第一私が好きになったのはまだ優しかった頃の爽やか降谷さんだ。
なのにあの頃の鱗片を見つけてしまうから。
「ほんとムカつくなぁ」
「お前な…」
本当に困った鬼上司だ。
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壟薇 - 続き楽しみにしてます!!!! (2019年9月1日 3時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
haruno(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます…!すぐに修正させていただきます! (2019年7月28日 0時) (レス) id: ca8568045c (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 11話に名前変換出来ていない箇所がありました。 (2019年7月28日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
haruno(プロフ) - ゆりんさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて光栄です…!今後も楽しんで頂けるよう頑張りますね! (2019年7月20日 19時) (レス) id: ca8568045c (このIDを非表示/違反報告)
ゆりん - 面白いです!更新頑張ってください!! (2019年7月20日 13時) (レス) id: aa34414ff5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:haruno | 作者ホームページ:
作成日時:2019年7月10日 1時