先生たちに支配されるな！【実話】

38.リハに助っ人来たる ページ39

えー、リハ。リハです。
まーちゃんいないままやろうと。
当日も助っ人になってくれる、2年の次期放送局長、北川くんが来てくれた。

「はいマイク足りてるー？」
「スポットOKです！」
「北川くん音楽再生ってどうやるの⁉」
「みんなU.S.A.の準備しといて！」

北川くんは当日、U.S.A.の音楽かけるのをやってくれる。生徒会誰も空いてないから。
当日の流れを説明して、リハを始めた。

副会長の京ちゃんが開会式を進行する。

「続いて、生徒会会長の挨拶です」

...あ。
原稿の推敲終わってなかった。
まあいいや。山田先生の訂正なんて聞かない。

私の挨拶が終わったら...U.S.A.である。
一列に並んで...あれ、ステージ狭い。あ、緞帳引いてるからか。

悠大がサビで、マイク使ってソロで歌う。
思ってたより上手かった。
爆笑必至だな。
北川くんに曲かけてもらって、取り敢えず踊れるだろうと。
生徒会役員が下手なだけで。

しばらくしてから、北川くんは帰って生徒会だけになった。

進行は、ソフトバンクと悠大。
たまにヤクルトと広島も入るのだが...
...ヤバい面白い。
思わず、本部席で笑ってしまった。

そんなこんなで、リハも終了。
生徒会室に戻ったら、さっきのまーちゃんとのやり取りを知らない3年役員にいろいろ聞かれた。

「何があった？」
「次期生徒会長のくせにリハサボった。まあリハは今日初めて知ったことだけど、機材設置も参加しない予定だった訳でしょ？キレても良いよね、これ」
「んー、まあ、花凛が怒るのも...ね」

同じ2年でこれからも一緒に生徒会を運営する池ちゃんは何も言わず、3年生も苦笑いのままだった。
生徒会一の苦労人、広島ですら私を止めない。

自分で言うのも何だが、私は心底「生徒会活動」が好きだ。目立ちたいとかではなく、行事の運営が好きだったから。
生徒会書記をやっていた時から、生徒会室に来て、雑用でも何でも、仕事をするのが大好きだった。

だから、余計に仕事を蔑ろにした彼女を許せないのだろう。

このあと、私たちは現高校生、元生徒会役員の先輩方からの差し入れのお菓子を食べながらU.S.A.の練習をして、ハチマキの色を決めて解散した。

時計の針は18時を指し、外には北斗七星が輝いていた。

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