先生たちに支配されるな！【実話】

3.美しい抗議のカタチ ページ4

1週間後。
細案検討の日。

青春エピソードを班ごとに考える事から今日の学級会は始まった。だけど…

「みんな、ちょっとこれ見て欲しいんだけど」

愛が一冊の本を出した。
タイトルは風のでんわ。今回の元ネタだ。

愛が開いたページには、
風のでんわを劇でやりました、などの手紙が来るのですが表面だけでは意味がない。
というような内容が書いてあった。
表面だけのものをさせない為に、商標登録されている事も。

え、うちらやろうとしてる事これじゃん。
こんな想いの人もいるのにやるの？
そう思うと悲しくなって来た。涙が溢れた。

我らが班長たっくんが、
「これ先生に見せなきゃダメじゃん！愛、見せに行くよ」
…行ってしまった。

愛とたっくんが先生にいろいろ言ってたが、
「もう決まったし、商標登録の件は、先生が電話します」
と言われたらしい。
それで電話するはずないのがうちの担任だ。もう3年みてればわかるっつの。

まあ4そんなこんなで4班は、ロクに話し合う時間もなく班の時間は終了し、班ごとに発表になった。
が。

「すみませんちょっと良いですか」

愛が立ち上がった。
そして、私たちや先生にした話をクラスの前でした。
殆どは聞いてなかっただろうけど。

一通り話した愛は呼吸が荒くなっていた。由梨がいち早く見つけ、保健室に連れて行くように言った。

「私保健室まで連れてくわ。由梨、話し合い内容後で教えてね」

私も情緒不安定だったので、愛を連れて教室を出た。

＊

「さっきの、演技」
「おい」

愛は全然元気らしい。
え、心配して損した。

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