先生たちに支配されるな！【実話】

23.失敗的な。 泉side ページ24

残り2日。
そんな今日の練習もあの南先生の言葉から始まる。
先生の話なんざ、まるで聞いちゃいない。

お前結局本番なんもしないよなー、と。
思っちゃいるけど口には出さない。
悪い癖だ。
口に出すのはいつメンの前でくらい。
いつメンの前でさえも口に出さないこともあるけど。

今日は多目的室→体育館の順番。
多目的室が終わって一度教室に戻る。
体育館が終わって教室に戻って最後練習。
その流れだ。

多目的室と言われればこの前あった出来事を思い出す。

数名の男子、数名の女子。
鍵のかかった多目的室の前にいる。
南先生が鍵を持っている。
なぜ生徒の方が早く来てるんだ。

「「「南はよ来いや…」」」

と皆言うけど呼びに行く気は無い。
勿論面倒だから。
ただ、ドアの上の小さい窓が開いている。

「あそこ上ればいけるんじゃね？」

悠大とかが口々に言う。
そこで壮太がドアノブに足をかけ、するするっと登って中に入ったのだ。
そして鍵を開ける。
周りは爆笑。
それと同タイミングくらいかそれより遅いか、それくらいで南先生が到着。

そんなのもあったなぁと思いつつ雑談しながら上の階にある多目的室に向かう。

その日の練習は何故か本番では何もしない人もいた。
静かに見てくれればいいものの、うるさい。
うるさいのは大半が男子。
悪く言えば集まったらすぐに騒ぎ出す集団。
しかもこんな劇黙って見ろと言われても無理だよなぁ…と、その気持ちが嫌でもわかってしまう。

また一つ、ため息。

でも練習の時にしてるしりとりは楽しかった。

一旦練習が終わるとミーティングが始まった。
花凛が中心になり、周りに役者が集まる。
正直…まるで聞こえない。
周りがうるさすぎる。

…集中できない。
男子が遊び始める、そして女子まで。
気づけば遊んでいた。(おい)

だけどみーちゃんへのセリフの訂正はしっかり聞き取れたので直す。
でもそれだけ。
あとは遊んでいた。

過去の私に会えるならぶん殴ってやりたい。

気付いた時には花凛が立ち上がって多目的室を出て行った。

あ、まじぃ…

あんまり覚えてない。
でもただ、花凛がここまできたら謝った所でこっちには戻ってこないだろうな、と。
明日、普通に話せたらそれこそいい方だと。

これで教室に戻って花凛との距離をどうとれば良いのかわからなくなった。
愚痴を聞くはずの私が、今度は愚痴る原因を作ったのだ。

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泉です！
泉でした！(？？)

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