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背中からじんわりと、彼の温度が伝わる。
その夜は、ただ求め合うだけじゃなくて、
こんなふうにくっついて、ずっと喋っていたい気分だった。
それは慧も同じだったのか、そのまましばらく子どもの頃の思い出話なんかをして。
月明かりに照らされた部屋の中に、ぽそぽそと響く彼の声を、こうやってすぐ側で聞いているこの時間は、
私にとって、煌びやかな着物より、広い屋敷での生活より、何よりも価値のあるものだった。
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そんな風に、いつも以上にその時間を噛み締めて過ごしていたのは、
その時が近付いていると、無意識に悟っていたからなのか_______
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慧「……………。」
会話の途中でふと無言になった慧の肩がぴくりと動き、その視線が戸口の方に向けられた。
A「どうかした？」
その瞳は、今までにないくらいに険しく、
にわかに緊張が走る。
慧「誰か来る…、」
A「…！」
それはあっという間の出来事。
その足音はやがて私の耳にも届いた。
咄嗟に彼の後ろに身を隠す。
慧は、視線を戸口の方に向けたまま、後ろに手を回してこちらに差し出した。
思わずぎゅっとそれを握る。
それ以上の力で握り返された。
胸の辺りがばくばくと苦しいくらいに暴れている。
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やがて、ばん、と乱雑な音を立てて開けられた戸口
月明かりに照らされて、戸の向こうにいるその人の影がくっきりと浮かび上がって見えた。
「…見つけた。」
慧の手が、再び私の手をぎゅうっと握った。
「帰ろう、A」
聞き馴染みのあるその声に、
私の身体は瞬時に凍りついた…
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ばぶてり - とりあえず今出ている分まで全て読みました。すごく物語を作るのが上手く違うのも読みたい！と思って他の作品も見に行ったらまさかの前に読んでいた作品のほとんどが作者様でした。今まで色んな人の作品を読んできましたが、この作品が1番好きです。応援してます！！！ (2020年8月23日 9時) (
レス) id: 9d1b03072c (このIDを非表示/違反報告)
° * 。いのくま。* ° - 待ってました！現実世界、お疲れ様です！慧くん、どうなっちゃうの…？！というハラハラが止みません！最終話を読んでも感動で胸一杯になると思います。ちゃみ様の小説の世界観が大好きです！そして小説も！はな壱もんめ！ラストスパート、頑張ってください！ (2020年6月29日 1時) (レス) id: e41447f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
この(プロフ) - 待ってました！！読んでるだけ自分が主人公になったような感覚になり、ハラハラドキドキしてます！！この時期いろいろと忙しいかと思いますが無理をなさらずちゃみさんのペースでゆっくり書いてください！上から目線な感じになってすみません、楽しみに待ってますね！ (2020年6月29日 0時) (レス) id: 2ec27d7b3e (このIDを非表示/違反報告)
伊野尾様Love.@七星 - 伊野尾様はこれからどうなるのか…涼介様はどうするのか…夢主cはどの道を進むのだろうか…。伊野尾様はそのまま素敵で涼介様は夢主cを想っているのが凄く伝わるし…。結末、楽しみにしておりますっ！ (2020年6月8日 15時) (レス) id: e41447f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
伊野尾様Love.@七星 - お久しぶりです！この自粛中お引っ越しをしまして、ネット工事ができず…むずむずしておりましたw久しぶりにみたちゃみ様のはな壱もんめ！感動して涙が溢れましたw (2020年6月8日 15時) (レス) id: e41447f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃみ
| 作成日時：2020年5月1日 0時
