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A「はぁ、少し食べ過ぎちゃった」
思わずお腹の辺りをさする。
屋台でおいしいものをいろいろと食べて、お酒も飲んで、
神社の階段を登りきった頃にはもうすっかりお酒が回っていた。
ふわふわと火照った体。ひんやりした床に足を投げ出して座る。
慧「ねむ…」
私の後ろに座った慧が、お腹にくるりと腕を回して、そのまま肩に顎先を乗せた。
時折耳元にさわさわと唇が触れる。
A「お腹くるしい…」
慧「どれどれ」
いたずらっぽく笑った彼の手が、着物の裾から滑り込んできた。
A「ん、ちょっと、」
もう片方の腕にがっちり捕まっていて動けず、もぞもぞとおへその辺りで動く手が、くすぐったくてたまらない。
A「ひゃっ、やめて」
慧「やだ」
A「んん、くすぐったい」
慧「ねぇ、別にお腹いつもと変わんないけど？」
A「もう、」
耐えきれなくてちょっとだけ仕返し。
彼の脇腹の辺りにこしょこしょと触れた。
慧「ふはっ、やめてやめて、そこ弱い！」
A「やだよ〜」
じゃれ合っているうちに、慧がころん、と床に倒れた。
慧「はあっ、参った」
A「ふふ」
彼の顔の脇に手をついて、とろんと眠たそうに垂れ下がった瞳を見下ろす。
手を伸ばしてきた慧が、私の頭を引き寄せて、
ゆっくりと触れた唇は、たっぷりの余韻を残してちゅ、と離れた。
月明かりに照らされた、その潤んだ瞳が、きらきらと星屑みたいにきれい。
ふと、彼の襟元から覗く童話集が目に入った。
慧「見る？」
A「うん」
差し出されたそれを受け取り、ぱらぱらとめくる。
中には、有名な昔話ばかりがいくつか収められていて、はっとするほど繊細な挿絵も。
A「絵もきれい…かわいい本だね」
慧「でしょ？ガキの頃本なんてなかなか手に入らなかったからさ、こればっかり本当に何回も読んだよ」
A「慧は小さい頃から本が好きだったんだね」
起き上がった彼が、再び私を後ろ側から抱きしめた。
彼にも見えるように、本を少し持ち上げる。
A「ねぇ、どの話が一番好きだった？」
慧「えー？何だっけなぁ、確か…」
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ばぶてり - とりあえず今出ている分まで全て読みました。すごく物語を作るのが上手く違うのも読みたい！と思って他の作品も見に行ったらまさかの前に読んでいた作品のほとんどが作者様でした。今まで色んな人の作品を読んできましたが、この作品が1番好きです。応援してます！！！ (2020年8月23日 9時) (
レス) id: 9d1b03072c (このIDを非表示/違反報告)
° * 。いのくま。* ° - 待ってました！現実世界、お疲れ様です！慧くん、どうなっちゃうの…？！というハラハラが止みません！最終話を読んでも感動で胸一杯になると思います。ちゃみ様の小説の世界観が大好きです！そして小説も！はな壱もんめ！ラストスパート、頑張ってください！ (2020年6月29日 1時) (レス) id: e41447f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
この(プロフ) - 待ってました！！読んでるだけ自分が主人公になったような感覚になり、ハラハラドキドキしてます！！この時期いろいろと忙しいかと思いますが無理をなさらずちゃみさんのペースでゆっくり書いてください！上から目線な感じになってすみません、楽しみに待ってますね！ (2020年6月29日 0時) (レス) id: 2ec27d7b3e (このIDを非表示/違反報告)
伊野尾様Love.@七星 - 伊野尾様はこれからどうなるのか…涼介様はどうするのか…夢主cはどの道を進むのだろうか…。伊野尾様はそのまま素敵で涼介様は夢主cを想っているのが凄く伝わるし…。結末、楽しみにしておりますっ！ (2020年6月8日 15時) (レス) id: e41447f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
伊野尾様Love.@七星 - お久しぶりです！この自粛中お引っ越しをしまして、ネット工事ができず…むずむずしておりましたw久しぶりにみたちゃみ様のはな壱もんめ！感動して涙が溢れましたw (2020年6月8日 15時) (レス) id: e41447f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃみ
| 作成日時：2020年5月1日 0時
