お話いろいろ

好きになる価値 ページ22

レスキュー隊も、消防士の一員であることに変わりない。

レスキュー隊員は、一般の消防隊員が志願し、

その中から選び抜かれた精鋭部隊だ。

レスキュー隊員は「オレンジ色」のユニフォームを身につけているので、

一目で消防隊員との違いはわかる。

そんなオレンジのユニフォームを着たくて俺は必死に頑張っている。

消防署で働く消防士で働いて俺。

あの人に出会うまではレスキュー隊を目指そうなんて思わなかった。


北「お〜藤ヶ谷！！頑張ってるか！」

藤「北山さん。今年の入隊試験受けようと思います。」

北「そうか、やる気になったんだな・・藤ヶ谷なら大丈夫だよ」


ポンと肩を叩いてその場を去って行く人は

俺にレスキュー隊を目指すきっかけをくれた先輩。

去年この地域の消防署に配属された。

そこでレスキュー隊員が必死で練習をしていた。

その頃は俺は消防官に誇りを持っていた。

その日は急出動がなく訓練を何となく見ていた。

高い塀かロープを使って降りる練習の時だった。


藤「わぁ！！落ちた！」


つい、窓から身を乗り出して覗いていた。

ロープを上手く操れなかったのか誰かが落ちた。

でも、安全帯を付けていたおかげで空中でぶら下がった状態


隊長「北山〜気を抜くな！！」

北「はい、すみません！！もう一回お願いします。」

隊長「早く上がって来い」


その男が北山さんだと知った。

その態勢を整えてもう一度上に上がろうとした時に俺と目が合った・・

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