後ろの席のジュンフィくん (ページ40)

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「ジュンくん」

ウジを待つ間、何かを探して走っているようなジュンくんの後ろ姿が見えた。

ウジ「A〜買ったからこっちで食べよう」

「あ、うん！ありがとう」

「熱い」

ウジ「出来たてって言われたから、ちょっと冷ましてから食べて」

「そうする」

たこ焼きを冷ましている間、ふと時間を確認すると花火が始まるまで30分を切っていた。

「もうすぐ花火始まるからみんなに電話してみ…」

ウジ「A」

ミンギュへの電話ボタンを押そうとしたけど、ウジの声とウジの真剣な目にスマホを閉じた。

ウジ「ありがとう」

ウジの目を見つめ、言葉を待つ。

ウジ「…アッキンダ。Aに感情をたくさんもらったから、あげる」

ウジに音源をもらって毎日聴いてるアッキンダ。

メロディーに乗せた歌詞が、大好きだ。

「こちらこそ…ありがとう」

ウジは切なそうな顔をしながら食べかけだった焼きそばを食べ始める。

ウジ「あのさ、今から最初に待ち合わせしてた場所まで行ける？」

「うん、行ける」

ウジ「じゃあ、俺ここでホシたち待つから」

焼きそばを割り箸で食べながら、もう片方の手にはソーセージを持つウジ。

ウジは？なんで？と聞こうと思ったけど本人は食べるのに必死で、私はそのまま歩き出した。

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