怪盗ラストVS我々だ!Ⅵ【d!】 (ページ5)

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Ⅳ-55個目　今から俺が種明かしをしてやるよページ5

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「お前…!!」

全員「A/さん/ちゃん!!？」

Aは自分が現れて驚いている彼らよりも、今目の前で自分の名前を呼んでいるハルを優先した。

「…ゴフッ…A、ごめ…わ、たし、」

「いい。喋るな」

必死に言葉を紡ぐハルにAはそう言った。

「何でお前がそこに…!!」

「うるせぇゴミカス。お前とは誰も話してねぇ」

息が詰まるほどの威圧に何も言えなくなるレアルカ。

「そうだったな。お前にだけ、“してなかった”…」

自分を責めるように呟かれたAの言葉は、ハルの耳にしか届かない。

Aは、ハルの額に自分の顔を近付けてそっとキスをした。

すると、ハルの口元に付着していた血が消えていく。

ハルは目を閉じて意識を手放した。

その光景に激しく動揺したのはレアルカだった。

「お前…!!やっぱり“悪魔の契約”を…!」

「悪魔の契約…？」

グルッペン達が首をかしげる。

「ゾムとかいう男にもそうして怪我を治していたな…!!」

自分の名前を呼ばれたゾムが「え、俺…？」と呟いた。

「だったら何だと言うんだ。俺が誰と“契約”しようがお前には関係無いだろう」

ハルを、駆け寄ってきたルディに預け、Aが立ち上がりながら言った。

「その力と立ち居振る舞い…お前、本物のAだな…？」

「他に誰に見える」

「じゃあこいつは何なんだッ!!」

レアルカが自分の腕の中でぐったりしているAを指差した。

Aはレアルカを睨みながら指を鳴らす。

瞬間。

腕の中にいるAに変化が現れた。

白髪だったのが薄いオレンジの髪に変わる。

顔も幼く変わり、Aとは全くの別人へとなった。

その顔に、我々警察は見覚えがあった。

特に、ゾムとエーミール、グルッペン。

「えっ…!？」

「なっ…!!!？」

「お、お前は…!!」

警察チーム「アニィ!!!？」

Aが素早く動き、レアルカの腕から気絶しているアニィを攫う。

そして安全であるルディの近くへ優しく降ろした。

アニィの頬はまだ赤い。

「いつの間にすり替わって…!!」

「ここに来た時」

冷静にAが答える。

「アニィとヨロシクしててあれは傑作だった」

＿＿今から俺が種明かしをしてやるよ。