ママにあいたい。【文豪ストレイドッグス】【ママにあいたい。】

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おにいちゃんは、へやのでぐちのほうをゆびさした。



「先ずここから出たらすぐに『ママの声』があってな、今なら何か聞こえるかもしれん。だから、行って聞いてこい」



「わかった！」



ぼくはおにいちゃんにいわれたとおり、へやをでて『ママのこえ』をききにいった。



さっきはうごいてなかったくちが、こんどはぱくぱくうごいていた。



そこからこえがきこえたから、ぼくはくちにちかづいてこえをきいた。



《□く！□□！い□□□っ□よ！


アンタが□□せいで、あ□□に嫌われる！


□□！お腹から□□□ってよ！


女□□んて生まれ□□じゃなかった！！》



「うーん、ぜんぜんわからないけどママはおんなのこがきらいなのかな……」



ママのこえはきけたから、おにいちゃんのところにもどった。



＊ ＊ ＊ ＊



「どうだ。ちゃんと聞いてきたか？」



「うん。ちゃんときいてきたよ。


ママはおんなのこがきらいだっていってたから、おとこのぼくがたすけにいくの！」



「……そうか。今のその思い、崩すなよ」



「うん！ほかにはどうしたらいいの？」



「ここにいるだけでは駄目だ。



そこら中歩き回って脳を探してこい」



「わかった！」



「もし何をすればいいのか分からなくなったら、遠慮なく聞きに来いよ」



「うん！おにいちゃんありがと！」



のうをさがすために、ぼくはそとをあるきまわることにした。

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