抱き寄せて愛して 3 【緑】

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阿部ちゃんが居ない間に経理の部長と面談をする総務のお偉い人達


まさか、会社でこんな事が起こるとはな。

…もう少し早く行動しとけばAさんも怪我せずに済んだし。あんな、酷い目には合わなかった。


もしも、自分の奥さんがそんなことなったらと思うと腹の底から怒りが湧く。


阿部ちゃんは強いよな。
強いと思う。

…俺なら「もう会社辞めてもいいから傷つかないで」って言いそう。


今回の事を社長にも伝えるらしく報告書を作成する羽目になり俺が作る。

多分阿部ちゃん達にも報告書お願いすると思うけど
第三者から見た視点ってやつなんだろうな。


総務で作っていると底に目黒がやってきた。


「？どーした」


「いや、まあ」


「……守れなかったって思ってんの？」


「思ってますね。俺、あいつに 部長は危ないから気をつけろよって言ったんすよ」


目黒の反応を見て思う。
申し訳なさそうに悔しそうにしているこいつは俺の奥さんの時も優しかったなぁって


席から立ち目黒の傍に行くとドアの方から声がした。


「忘れ物！」

「おっ、どうした？」

「、事情聴取するので議事録を」

「事情聴取って、面談な」


「わぁ、深澤夫妻が並んでんの見るの俺久しぶりに見ました」


「おい、なんだよ。そのレアキャラ」

「レアキャラ…！辰哉さん、レアなカードと同じですよ」

「貴女はのらなくていいから、早く議事録持って会議に行く。」


慌てて会議に向かう彼女を見ると前よりも俺の会話にノリツッコミをしてくるようになったなぁと思った。


「ふっかさんだったら部長ボコボコにされてましたよね」

「怖っ、まぁそうねぇ」

「…阿部ちゃんはどうなるんですか？」

「阿部ちゃんはどうもならないよ。

まぁ、部長は社長の判断次第かな」


そう言うと目黒はホッと息をついた。


気になるよな



社長の判断だが
多分部長は会社を辞めると思うな。

そういうの厳しい所だし


あとは上に任せるしかないもんな。


会社の窓から見える風景は少しずつ夏へと進んでいく。

まだジメジメした時期だけど今日だけは晴れてた



…Aさんが無理しなければいいけどな。















数日会社を休むことにしたA


疲れてるというかメンタル的にもきついんだろう


会社からの帰りふと花を買って帰ろうと思った。


彼女が喜ぶところが見れたら俺も嬉しいし彼女の笑顔がこんなジメジメした時期を吹き飛ばしてくれると思ったから

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