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その後2人で仕事をして終えたのは夜だった。
いや、これでも頑張ったよ
明日仕事納めで今日の内に出来ることはしたかったし
会社の通路をバッグを持って歩いていると営業部の向井さんがコートを着ながら歩いてくるのが見えた。
「お疲れ様です」
「あー！お疲れ！
矢笠さんも今帰り？」
「はい。明日は早く帰りたいので出来る仕事をしてました」
「分かるわー
営業もそう。照にぃもまだおるな」
そうなんだ
向井さんと歩きながら外へ行き入口で道が違うという事で離れたが
ふと数歩歩いてコンビニの前で立ち止まった。
何が好きかも知らない
何が苦手なのかも
おにぎりを数個と甘いお菓子、珈琲やお茶を買って私は自然と会社の方へと戻っていた。
営業部の扉の隙間から中を覗いてみると暗い室内に1箇所だけ明かりがついていた。
…ほんとだ1人でしてる。
扉を静かに開けて中に入り近づくと彼は顔を上げて私と目が合った。
「何してんの？」
「…好きな物が分からなかったので」
コンビニで買ってきた物を彼に渡し私は頭を下げた。
「邪魔になる前に帰ります。
あの、お金とかもいいですし。苦手なものとかありましたら明日渡してくだされば大丈夫なので」
一礼してドアの方へ向かうと「A」と名前を呼ばれた。
名前を呼ばれた為立ち止まり振り返ると手招きをされた。
なんだろうと思いながらも恐る恐る近づくと岩本さんは私の手に触れて膝の上に座らせようとした。
「ちょ、待って下さい」
「え？大丈夫だから」
「いや、じゃなくて。
こんな営業1課の課長の」
「彼氏と彼女じゃん」
そういう事か
顔が熱くなるが岩本さんの膝に横向きで座る。
緊張する
手のひらで顔を隠していると岩本さんは私の右手に触れ
「あれ？指輪」
「あ、はい。
着けてたんですけど
岩本さんが外していたので」
いや、1人だけ着けていたらなんか私浮かれている人みたいじゃん
すると、岩本さんは首元に触れて何かを私に見せてきた。
「俺、仕事の時は営業にも行くからさ
ネックレスにしてる」
シルバーチェーンに通してあるシルバーリング
…あ、なんだ
つけていたのか
バッグのハンカチの中に包まれたピンクゴールドの指輪を取り出し指にはめる。
指輪をつけた手を岩本さんの方に向けて見せると岩本さんは嬉しそうに笑い私を抱きしめた。
…動けない
膝の上だし距離が近くて動けない。
顔が熱くなる感覚がじわじわとでてきた。
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ハル春(プロフ) - みきさん» コメントありがとうございます。更新が1ヶ月近くなく待たせてしまいすみません。ようやく話も形になってきたので続編が完成しました！素敵な話になるようこれからも頑張っていきますね！ (2022年5月28日 8時) (
レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - 名前さん» コメントありがとうございます。返信が遅くなってしまいすみません。照れてしまいました。私はまだまだ自分の書き方は駄目だと思っているので日々精進しかないなと思っていますがそう言って下さりとても嬉しいです。ありがとうございます。これからも頑張っていきますね (2022年5月28日 8時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - くみさん» コメントありがとうございます。返信が遅くなってしまいすみません。早く気づいて！となんかハラハラしますよね。彼ら二人が幸せになるよう頑張って更新していきますね。 (2022年5月28日 7時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - orzさん» コメントありがとうございます。返信が遅くなってしまいすみません。お金で買えるもの買えないものあるんだぞ！って言いたくなりますよね笑。書きながら思う時あります。これからも更新頑張っていきますね。 (2022年5月28日 7時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - るなさん» コメントありがとうございます。返信が遅くなってしまいすみません。主人公さんがあまりにも悲しいと書きながら思ってしまいます。早く幸せになるよう頑張って更新していきますね！ (2022年5月28日 7時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル春
| 作成日時：2021年10月18日 0時
