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目を覚ますと体は楽になっていた。


…誰かが助けてくれたのかな?



なんか、夢なのか深澤さんが来たような



誰かが私を部屋から出してくれた時抱き上げているのは分かった


安心した


…なんか落ち着くというか


看護師さんがやって来てその後色々と説明してくれた。

熱中症の重症化


…自分でも分かる程の重症化だったな。


助けてくれた人にお礼をしたいな


ベッドで寝ていると看護師さんが面会したい方が居るよという事で誰かを連れてきた。

…あ

「…深澤さん」


「…よかった」


彼はそう呟くと私の傍に来て私の手に触れた。


よかったよかったと何度も言う彼を見てもしや助けてくれたのは彼では?と思った。


「…あの、深澤さん」


「ごめんね。ごめん

俺がもっと早くに助けに行ってれば


苦しかったよね?ごめん。気づくの遅くなってごめん」


「!?いや、深澤さんは悪くないです」


「彼女守れないで悪くない彼氏はいないだろ!」



必死な彼の声に私は戸惑ってしまった。


彼を見ていると今にも泣きそうであの時私も携帯を持っていけばよかったとか

彼に申し訳ない事をさせてしまったと思った。



体を起こして彼を抱きしめると深澤さんは私の背中に触れ顔を伏せた。


顔は見せてくれないが泣いているのはわかる。



「ごめんなさい。

心配かけてごめんなさい。


私、深澤さんに申し訳ない事をさせてばかりで
貴方を傷つけてばかりでごめんなさい」



謝ると彼は私の頭を撫でて首を横に振った。


何も言わないのに「違う」と言われてるのが分かる。


「…っ、何したい?

Aの願い叶えるから

何したい?」


「…デートしたいです。」


「……いいよ。しよう

何回だっていいよ。


俺さぁ…ほんと


Aが居なくなったら生きていけないよ」



彼らしくない言葉だ。


でも、多分…彼の本心なのかな?


仕事の時とか話しかけないように出来るだけしてたけど


もっと話してもいいのかな?



「…深澤さん」

「んー?」

「…仕事の時…一緒にご飯食べませんか?」

「うん。いいよ。」

「…もっと話しかけてもいいですか?」

「うん。」

「…深澤さんはどうしたいですか?」


彼の願いはなんなのかな?


質問をしてみると深澤さんは私の方を見て頬に触れてきた。


「俺はね


もっと特別になりたいかな」



キスはしない代わりに彼の指は私の唇をなぞった。

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ハル春(プロフ) - アルカリさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです。話が長くなり移行するかもしれませんがよろしくお願いします!完結後の続編はまだ考えていませんでしたが小話みたいにするかも…です!笑。これからも更新頑張っていきますね (2020年7月6日 10時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
アルカリ(プロフ) - こんにちは!この作品が更新される度にキュンキュンして、毎日読み返すぐらい大好きな作品です!これからも更新楽しみにしてます!もし、完結しても続編を希望します!笑 (2020年7月5日 10時) (レス) id: 669107a882 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます!好きと言ってくださりありがとうございます。まだまだ続くと思いますがこれからもよろしくお願い致します。更新頑張っていきますね! (2020年7月2日 1時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - この作品、本当に本当に大好きです!更新楽しみに待っています! (2020年6月28日 23時) (レス) id: 1af05a18e5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - 09ゆう26さん» コメントありがとうございます。ハマって下さりとても嬉しいです。更新頻度は遅く大量更新が多いですが更新頑張っていきますね! (2020年6月28日 19時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル春 | 作成日時:2020年6月3日 0時

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