君の唇にキスさせて 2 【紫】

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会社に着き少しすると深澤さんがやって来た。


「深澤先輩、おはようございます」

「せんぱーい、おはようございます！」

「おはよー」



周りが挨拶をしていく。


深澤さんは私の横を通り過ぎる時に「おはよう」と言ってきた。


「おはようございます」


なんか変な感じ。

朝会ってるって周りは知らないからこそ感じるんだろうな。





それでも仕事を行っていると総務のドアが開いて誰かが入ってきた。

「すみません。企画課の目黒です。」


「？目黒君」


声がした方を向くとドアの所にどこに行けばいいのか分からず動けないでいる目黒君が居た。

私は席を立ち目黒君の所に向かうと目黒君は私を見て笑顔を浮かべてた。


「あ、伏本さん。

お疲れ様です」


「お疲れ様です。

どうしたの？」


「企画課の先輩が資料を持っていけとの事で」


「受け取るよ。
どうですか？企画課は？」


「いやぁ…変わらずです」


「ははっ、でも色んな所をまわったら自分の向き不向きが分かるからいい事なんだよ」


「伏本さんに会ったら少し楽になりました。
頑張ります」



そう言ってくれて嬉しくなった。

「それは、照れますね。

私も仕事を頑張るよ。ありがとう」


総務から出て行く目黒君を見送った後資料を持って戻ろうとしたら数名の先輩が話しかけてきた。


「ねぇねぇ、あの子目黒君っていうの？」


「？はい」


「彼さ超かっこ良いよね！？
名前も知らなかったから凄く興味があったの」


「伏本さんはなんで知ってんの？」


「え、いや。
研修の時に担当で」



どうしよう


質問攻めだ。



資料を渡したくても渡しに行けなくて戸惑っていると向井先輩がやって来た。


「なぁー、頼むわー


俺の命の為にも、その資料を、グハッ」


「向井君、何してんの？」


「え？俺を救う為にもその資料を」


「向井は相変わらずだねぇ」


「なんですか先輩方！
俺はですね。これでも演技派に」


「いや、ここ劇場じゃないし」


向井先輩が来たことにより目黒君の話は終わった。


先輩助かりました。


ペコッと頭を下げると向井先輩は私から資料を受け取りニッと笑っていた。


「目黒君やったっけ？

あの子ええ子やから総務に来た時は面倒見たいわぁ」


「いい人ですよね。

彼、営業志望なんです」


「えぇ！？ほんま！？

えぇー、俺一緒に仕事したい」


向井先輩と目黒君かぁ



確かに合いそうだな。

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