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翌日、初っぱなからしくじった。
ここ数年していなかった寝坊を、
今日してしまった。しかも1時間も。
上司には当然怒られ、
喫茶店にも寄る時間なんてなかった。
しかも、こればかりは許せない。
ブチギレ状態の上司に、ゆるーく口答えしたら「今日は残業していけ!」と言われ、大量の資料をまとめろと無理なことを押し付けられた。
「……はぁー、何なのあいつ。
今日予定あるんだけど!」
「珍しいよな、ふっかが寝坊とか。
全然そういうことしないのにさ」
「そうなんだよ。全くと言って良いほど寝坊しないこの俺がだぜ?…絶対何かある」
早くこの残業終わらせなきゃ。
夜には必ず康二の喫茶店に行かなきゃいけない。
約束だから。これは、分かんないけどなんか…絶対行かなきゃいけない気がするから。
昼休みを知らせるチャイムが鳴る。
いつものように
会社から出て喫茶店へ……とはいかない。
いや俺は行きたいの!!
いつでも準備出来てるの!!
なのに…あの上司が大量のバカみたいな量の資料を俺に投げたせいでこうなってんだよ!!
隣の照は笑い堪えてるけどバレバレ。
「………康二」
1日の始まりに、彼に会わないだけでこんなにも焦って仕事に集中出来なくなるなんて、よっぽど俺は彼のことが好きなんだろう。
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らんか(プロフ) - とっても素敵なお話でした!こじ受大好きなんで、これからもたのしみにしています(^^) (2020年6月23日 21時) (レス) id: 5ad4a06cb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:叶 実 . | 作者ホームページ:https://twitter.com/hokuto_koji621?s=09
作成日時:2020年6月2日 20時