situation (ページ45)

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いつからかなんて分からない。

一緒に過ごすうちに、気付いたらモヤモヤしてて、恋だと気付いた時にはもう遅かった。

只でさえ男なのに、それに〝兄弟〟というレッテルが貼られている。

100％叶うはずがない恋だった。

「じゃ、僕こっちだから」

「……うん。じゃあ、」

「…………」

「わっ！」

これも最近増えてきた。

別れ際にハグしてくる。

無言で数秒抱き締めるだけだから、周りの目が痛いし、俺の心臓の音が聞こえてしまうのではないかと違う意味でドキドキする。

「おはよ～」

「ん、はよ。……今日も
ラウールのスキンシップ凄かった？(笑)」

俺の前の席に座るめめ。

俺に兄弟が出来たこと、そしてそれがラウールということを知っている内の1人。

しかもしかも、ラウールと幼なじみらしい。

「凄かったどころじゃないで～。
……もう耐えられんわ。弄ばれてるみたいで」

「案外本気でラウールも康二のこと
想ってたりすんじゃないの？」

俺が恋心を寄せていることも知っている。

「そんなっ……訳ないよ(苦笑)。だってそもそもが兄弟やで？仲良くしてくれてんのも、ラウールも独りっ子だったからでしょ」

「いやぁー分からないよ。
あぁ見えてあいつ隠すの上手いから」

「んー……でもなぁー、」

めめがラウールと幼なじみっていうのは実際のところ本当で、今までラウのことを教えてもらったりもしていた。