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ほら、早く行かなきゃ部活でしょ？と俺の少し前を歩き出す彼女。
その背中は俺より遥かに小さくて、華奢なはずなのになぜか大きく見える。
俺の知る女の子にこんな強い人はいままでいなくて、だからその分かっこよく思えた。
ヒーローみたい。
幼い頃、誰もが憧れを抱いた正義のヒーロー。
みんなにとっては些細な出来事かもしれない。
慎太郎に話したところで、それだけで？と鼻で笑われるだろう。
けど、それでもよかった。
このとききっと俺は、俺にないものを持つAに憧れを抱いたのだ。
行かないで、その一言が言えなかった。
大好きだって、もっと伝えられたはずなのに言葉に出せなかった。
あいつはもう他の男が好きなのに、それでもまだ信じてる。
いつまでも過去に縋りついて、動けないままの俺と遥前を行くA。
対極的にいるからこそ、憧れたし、眩しかった。
追いつきたいと思った。
いつか、こんな風になりたいと思った。
「A！」
「なに？そんな大声で呼ばなくても、この距離
だから聞こえてるよ。」
眉間にシワを寄せて笑う彼女に俺は言う。
「俺、Aみたいな友だちかいてくれて嬉し
いよ。」
彼女の笑顔に負けじと、俺も笑う。
「私も、嬉しい。」
じゃあ、なんでそんなに苦しそうな顔をしてるの？
なんて、怖がりな俺は聞くことなんて出来なかった。
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さやか - 更新楽しみにしてます！！今一番大好きな小説です！次の展開が楽しみです！！！ (2020年3月11日 3時) (
レス) id: c6815205a2 (このIDを非表示/違反報告)
しちみ - 毎日投稿されるのを楽しみにしてます！！ (2020年3月7日 1時) (レス) id: 50d56e7659 (このIDを非表示/違反報告)
ミスト(プロフ) - sachiko88さん» ありがとうございます！ (2020年3月2日 19時) (レス) id: 7c4afbf00c (このIDを非表示/違反報告)
ミスト(プロフ) - まるさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年3月2日 19時) (レス) id: 7c4afbf00c (このIDを非表示/違反報告)
ミスト(プロフ) - sachiko88さん» ありがとうございます！ (2020年3月2日 19時) (レス) id: 7c4afbf00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミスト x他1人 | 作成日時：2020年2月2日 21時
