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薮ちゃんが頭をガシガシ掻きながらうーんと唸っている。
話してもらうことはたくさんあるのに、頭の中でまとまらないのだろう。
「……隠し通せるとでも思ってたのか?」
遂に最初の質問を投げかけられた伊野尾ちゃんの肩がビクッと跳ねた。
そしてゆっくりと口を開き、話し始めた。
「思ってない…俺も、ついこの間知ったばかりで……」
「そうだとしても発覚した時点で報告するべきだっただろ。いつ気づいた?」
「……先々週、くらい……」
「…お前が体型を隠すような服装をし始めたのもちょうどそれくらいだな。俺たちにバレないようにしてたってことだよな」
「い、言わなきゃとは…思ってた…けど……」
「けど?」
「ちょ、ちょっと薮ちゃん、いくらなんでもそんなきつい言い方は…」
こんな重大なことを隠していた伊野尾ちゃんに非があるとはいえ、彼は現在妊娠しているのだ。
あんまり責めるような言い方は可哀想だと思った。
ただでさえ今のこの状況は彼にとってかなりのストレスの元だろうし。
「伊野尾ちゃん、ゆっくりでいいよ。1人で抱え込むのもつらかったんじゃない?」
そう言葉をかけると、伊野尾ちゃんの目から涙が零れた。
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JUMP の虜♪ - すっごく面白いお話ですね!続き楽しみにしてますo(^o^)o (2019年1月2日 21時) (レス) id: 5a3b5569f1 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - ハルさん» 全然です!!!!ハルさんのペースで大丈夫ですので楽しみにまってます(´∀`) (2018年12月15日 0時) (レス) id: 0f9f59db2d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - あすかさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!(;_;) しばらく更新停滞してしまっていますが、ちまちまと続きは書いているので近いうちに仕上げてアップできたらと思っています。お待たせしてしまい申し訳ないです… (2018年12月14日 23時) (レス) id: 63d9467158 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - とても惹き付けられるお話で楽しんで読ませていただいています!大変だと思いますが、応援してます!! (2018年12月10日 0時) (レス) id: 0f9f59db2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作成日時:2018年4月4日 0時