後日談 ページ49
「おじゃましマース」
「お！いらっしゃいいらっしゃい！」
慣れたように衣更家のインターフォンを押すと、芽衣が明るく迎えてくれた
日曜日だからなのか、パーカーを着ていてとてもラフな格好だ
「ジュースとお菓子持って行くね〜」
「ありがと〜！！」
上にあがってて良いよ〜と背中をグイグイと押され、半端無理やり歩かされる
階段をあがり、二階に上がった
そして私は手前から”二番目の部屋”に入る
「お邪魔しまーす」
扉を少し開け、顔だけ覗かせると机に向かって、こちらに背中向けている人物がいた
くるりと首だけを動かし、こちらを見る
やがて、嬉しそうにはにかんだ
「いらっしゃい、A」
呼び捨てに少しばかりの羞恥心を感じる
うー…ん、やっぱり違和感。
「まさか、芽衣じゃなくて真緒さんの部屋に来る事になるとは思ってませんでした」
「はは、どーよ？彼氏の部屋に入った感想は？」
ぐるりと部屋一面を見渡す
しっかり整理整頓されており、几帳面な彼らしい部屋だった
「すっごい新鮮です」
隣の部屋は見慣れているのに、ここは落ち着かない
ただ壁一枚が挟んでいただけなのにな
「…今度、寝る時は俺の部屋で寝る？」
口角を上げて、ニヤニヤと笑う真緒さんにドキリとする
「ばか」
そんなの寝れるわけがない。そう思いながら睨みつけると、楽しそうに笑った
「ん、おいで」
真緒さんは向き合っていた書類にキリをつけ、椅子から立ち上がったと思ったら、両手を広げてこちらを見た
少し躊躇うが、やがて遠慮しがちに彼の元へ歩く
「んー…疲れが取れる」
ふわりと抱き締められ、恥ずかしさのあまり私は俯いた
耳元で、可愛いだなんで言われたら溶けてしまう
「芽衣が来ますよ」
「別に公認だから良いだろ」
「そういう問題じゃないですー！」
私達が付き合うことになって、真っ先に報告したのは芽衣だった
彼女は真面目に椅子から転げ落ちるほど驚いていた
そんな芽衣の反応に私も驚いた
「…お兄さん」
最初の頃に呼んでいたのを思い出し、ボソッと小さな声で呟いた
だが所詮は抱き締めている距離だ、聞こていない方が可笑しかった
「久しぶりに聞いたなぁ、それ」
「…初めまして、お兄さん」
少し笑いながら、一番最初の挨拶を口にすると彼も照れ臭そうに笑った
終わり
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彩音(プロフ) - ひ〜〜めちゃくちゃどきどききゅんきゅんしました･･･。(語彙力なくてすみません) (2022年7月26日 14時) (
レス) @page49 id: 25043c6aac (このIDを非表示/違反報告)
ことは - 真緒くん！梶さん！尊い！ (2021年4月15日 18時) (レス) id: 1efa312b7c (このIDを非表示/違反報告)
めご(プロフ) - 空白猫さん» ありがとうございます(;_;)是非推してください〜！！評価もありがとうございます！！ (2021年4月9日 23時) (レス) id: fec7c0a77e (このIDを非表示/違反報告)
空白猫 - 前半…「早くくっついて？」後半…「待ってこのカップル推せるわ」ってなりました…評価たくさん押しますね…神作だと思ったのでッ！！ (2021年4月8日 11時) (レス) id: 10484fbbe5 (このIDを非表示/違反報告)
愛葉 - 半分本気です…(笑) (2021年2月28日 20時) (レス) id: bb433bc26e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めご | 作成日時：2021年1月2日 21時
