お隣さん。【JK】

17 ページ17

.




ホールに入ると大音量でEDMが流れている。





そしてやけに女の子が多い。





………後ろにいよ。





第3ホールは小さくて、こうして客席がしまわれて音楽を流していると本当に地下のライブハウスみたい。






壁にもたれて、ふぅ…と一息。





そんな時ドサッと横から音がした。





足元を見ると、…ん、スウェット………？





部員の方………？





そーっと顔に目を向ける。





「….……………へ？！」






私の隣に置いたリュックをじーっと見ながら指差す





グクがいる。





グ「ここ、予約。」





そう言うと、またどこかへ行こうとする。





……………………予約って……。





ってかいやいやいや、それより！





「ちょ、ねえ！！！もう始まるよ？」





そういう言うとクルッと顔だけこっちに向けて





グ「…すぐ来るから。だからそこ予約。
お前もそっから動くなよ。」





おい私はあんたの場所取り係か。





「…はい。」





私が返事をすると無表情から一変、





ニコッと笑顔になってまた走っていった。





…………悔しいくらいに笑顔がかわいい。





そして間も無く会場のEDMは止んで、照明も落ちて、





歓声が上がる。





急に光るステージ照明に





私は一瞬目を細めた。

18→←16

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す