ギュッとして！５ (ページ6)

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翌日。昼過ぎに千尋が例の旦那さんを連れて帰ってきた。

「初めまして。吉原祐太といいます」

「お久しぶりです。吉原千尋です」

「あんたはいいから」

ちょけてきた千尋を追いやってから、改めて目の前の青年を見る。

第一印象は爽やかな好青年。
なかなか良い人を連れてきたじゃないかという感じ。

「初めまして。姉のAです。これからよろしくお願いします」

「いえ、こちらこそお姉さんにはお世話になります」

一通りの挨拶を終えると、耳元に囁く声が聞こえた。

「お姉ちゃんもこういう人、早く見つかるといいね」

嫌味にしか聞こえない私は性格が悪いのだろうか。

「…いいお世話です」

ムキになって言い返すのもあれだから、独身彼氏なしの寂しい三十路を演じておいた。
でもほんとはそうじゃない。
私には川西さんという素敵な彼氏がいるんだよ！

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夕飯を祐太君含む５人で食べ、私が持ってきたお酒も開けて飲んだ。

今年は紅白を楽しみながら、年越し蕎麦も食べ、新年を起きている状態で迎えられた。

なんせ、デパートの年末セールに行かなかったから。

でも、年末に行かなかったってだけで…