▼なんだかデートみたいだね ページ46
ツアー終了後数日。
「Wake up, girl!!」
『………えっ?』
いきなり毛布剥ぎ取られたんですけど……今何時…?
『……な、なんすか』
「出かけるよ」
『……え?』
「ほらこれ。俺が服選んだから、着替えてすぐ来るんだよ」
『ちょ、おい!?』
ぽいぽいぽーいと服一式を投げつけると、ジョシュアは部屋を出ていった。
……ああいうのを自己中って言うんだな…。
時計を見れば8時半を少し回ったところ。いや、早すぎ。
せめて9時半にしてくれ。
「おはようヌナ」
『おはようさんさん。あなたはいつも朝が早いね』
通りすがりのミョンホに、「前髪ヤバい」と笑われた。
酷いなぁと思って洗面台の前で鏡を見れば、前髪が武藤遊戯になっていた。
これは笑うわ。
秒速で服を着替え、軽く化粧施して外出モード完成!!
『シュアや〜、出かけるってさぁ…どこ行くの』
「どこがいいかな」
『おっとまさかの行き当たりばったり?』
「俺は映画でもどうかと思ってるけど…それでいい?」
『いいじゃん映画!付き合うよん』
「ホラーだけど大丈夫?」
『やっぱりおうち帰る』
「アハハ(笑) Just kidding、ジョークでしょ?」
『……………Ha-ha-ha…
憎たらしいねジョッシュ。
笑えない冗談だよそりゃ。
ホラー映画と私の相性の悪さを、知らないとは言わせない。
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作者名:歓楽街 | 作成日時:2023年2月18日 13時