同じ言葉 ページ36
休憩していると、
2人がやって来た。
岸「フゥー！いやー、今日もいい感じだね！」
神宮寺「だね！」
A「2人共、凄いね。もう、結構身体出来て来てるんじゃない？」
神宮寺「俺はまだまだだけど、岸君は結構いい感じじゃない？」
岸「ま、まぁ。笑」
照れながらも、徐にシャツを脱ぐと、
立派な上半身を見せてくれた。
A「凄い…」
それはそれはムキムキだった。
神宮寺「ヤバイよね。笑」
A「うん。」
岸「あざっす！」
何故かお礼を言って、
またトレーニングに行った岸君。
その背中を見送って、
休憩所の椅子に座った。
A「岸君って、筋トレ好きなんだろうね。いつも楽しそうにやってるもん。」
神宮寺「うん。多分岸君の性格からして、やるからにはとことんやりたいんだと思う。でも、何においてもそれを楽しんでやれるってのが、岸君のいいところなんだよね。真面目だし、超良い人。」
A「そうだよね。本当に真面目で良い人。岸君って、いつも岸君なんだよね…いいな、私もあんな風な人になりたいな。」
神宮寺「えっ？多分それは、紫耀は嫌だと思うよ。笑」
A「そっかー。私は私が嫌なんだけどな…」
窓から見える空を見上げて、
思わずそんな事を言ってしまった。
ジン「でも俺は…いや、なんでもない。笑」
A「何それ。笑」
神宮寺「ハハハ。忘れちゃった。あっ、そうだ！ちょっぴり元気がないAさんに、絶対に喜ぶ話しがあります！」
忘れたなんて嘘だよね。
でも、何を言い掛けたかも分かっちゃう。
うぬぼれかもしれないけれど…
話を変えようと、
急に喜ぶ話なんて。
一体なんの話なのかな…
そして、
やっぱり私に何かあって、
落ち込んでいる事も、
神宮寺君にはバレてるのね。
A「……フフ。」
神宮寺「Aさんこそ、そのままのAさんでいてね。」
A「…なに？急に？笑」
見上げていた空から、
神宮寺君へ視線を下ろす。
神宮寺「やっぱ掴めないなーって思ってさ。でも、そんな所がAさんらしいから、変わらないで欲しいなって。」
紫耀と同じ言葉を言うんだね…
でも、
悲しそうに笑う紫耀を思い出してしまった…
きっと、
紫耀はこんな私に疲れ始めてる…
だから、変わらないとと思うけど、
どうやって自分を変えればいいのか分からないの。
そんな答えの出ない事を考えて、
グチャグチャな私に、
変わらないで欲しいなんて、
そんな言葉…
やめてほしい…
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作者名：ひろみ
| 作成日時：2019年11月24日 0時
