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地獄絵図 ページ6

「う、うわぁぁぁぁ!」
逃げていく首斬り

『情けない』

哀れだな。

着々と近付いて来るそれ。

倒れていく奴ら。

親の顔はもうない。

喰われるのか。

私も。

あいつに。

まぁいいか。

アイツらの死に様も見えたし満足だ。

あと少し。

それにしてもはしたない。

なんだか凄くきたない。

目玉とか内蔵だとかはらわたがでて転がってる。

きたないきたない。

それにこのうるさい雄叫び。

静かに死ねないのか。

どうせ死ぬんだし叫んだって意味ないだろう。

馬鹿ども。

早くしてよ。

鎖いたいんだよ。

きた。

「ぐわぁ!」

涎を垂らして飛びかかるそれ。

人型で口どころか体に血がついてる。

醜い。

異臭がした。

こんなのに殺されるなんてきたないな。

それでも私は目をつぶった。

ザシュッ

音とともに何かの声がした。

ゴロリと転がるそれ。

『何故…』

「大丈夫?」

澄んだ声が上から聞こえた。

恵まれない→←別れを惜しむ?



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作者名:檸檬 | 作成日時:2019年9月5日 0時

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