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あたしがいなくなっても
ジヨン先輩は……もう真っ直ぐ歩けるんだって
ぱっと離れた先輩の手のひらの温もりがなくなった瞬間に、そう感じて
じゃあなって踵を返してあたしに背を向けた先輩の後ろ姿を
少し滲む視界で見送って、固まっていた足を先輩が進む方とは逆の道へと無理矢理動かした
自分の気持ちがこんなにも不安定で、頭の中がぐちゃぐちゃになる体験は初めてだった
だけど
“待ってる”とあたしに伝えた彼は、いまもきっとあたしを待っている
どんな時だって側にいてくれた
いつも優しく笑ってくれて、“大丈夫”だよって
あたしがどれだけ辛い時でも、ずっとあたしの隣に寄り添ってくれてた
色彩が失せ、何もかもが灰色の風景の中
エントランスの壁に凭れかかっていたテテは寒そうに身を竦めていて
死んじゃうほどに、胸が締め付けられた
｢…ヌナっ、｣
何度も大きく肩で息をするあたしに気がついたテテが顔を上げる
テテは夜の街より、お日様の当たる場所が似合うと思った
「ごめん！」
「ん？」
「ごめんね……連絡しなくて。」
放り込んだままだったスマホをバッグから取り出す
大量の不在着信とメールはぜんぶテテからで
時間を見て思ったよりも時が過ぎていたことを知った
｢心配かけてごめんね……｣
｢走って来たの？｣
慌てて駆け寄るあたしのぐしゃぐしゃになった髪をテテが伸ばした指先でなぞって
｢大丈夫。｣
笑ったテテがあたしの手を握った
｢あの……あたし、さっきまで｣
包み隠さずにテテには言いたくて
ひとつ目の引き出しから言葉を出す
それから次の言葉を取り出そうとしたけど
｢……いいよ。｣
あたしの言葉を少し大きな声でテテが遮った
｢何があったとか……聞かないの？」
テテの視線が
ぎゅっと握りしめた手を見つめて
｢聞かない。｣
そう言ったテテがぐいっと手繰り寄せるように腕の中に閉じ込めた
いひひって楽しそうに笑うテテの声が聞こえて
どうしたの？って顔を覗き込もうとした瞬間
ぎゅうっと頭を抱えられて
顔を埋めたテテの胸からどくどくと心臓の鼓動が伝わってきて
自分の気持ちをうまく伝えられないもどかしさ
相手の気持ちがうまく読み取れない歯痒さの中
｢……ヌナはやっぱり……俺にとってヌナだった。｣
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merry(プロフ) - なつこさん» なつこさん！お返事遅くなりました(>_<)未だに不安定な状態で心配事もたくさんありますがわたしもなつこさんとまたお会い出来るように準備しております！体調をくずされませんようお元気でお過ごしください！ (2020年6月3日 23時) (
レス) id: 04887bd533 (このIDを非表示/違反報告)
なつこ - お元気ですか？見えない敵と闘いつつ、もはや共存していかなければならない今になって、自由やありのままの生活のありがたさに気づきました。merryさんと再会できることを願っています。ご自愛ください。 (2020年5月9日 22時) (レス) id: c319d287df (このIDを非表示/違反報告)
merry(プロフ) - たかさん» たかさん！いつもありがとうございます。たくさん更新出来いことや、色々思い悩んでましたがこんな素敵な言葉を頂けて嬉しくて幸せです。テテちゃんのお話とジヨン先輩のお話楽しみにお待ち頂けるとありがたいです(*^^*) (2020年2月26日 0時) (レス) id: 04887bd533 (このIDを非表示/違反報告)
たか(プロフ) - merryさん！とりあえずお疲れ様でした。そして新しいお話ありがとうございます！テテにも素敵な幸せが来ること楽しみにしています。 (2020年2月22日 0時) (レス) id: b941ac7055 (このIDを非表示/違反報告)
merry(プロフ) - ともこさん» ともこさん！わーん(><)ひとつひとつ言葉を大切に読んでいただけて本当に嬉しくて泣きそうです。これから甘々なジヨン先輩を想像していまからにやけてます。本領発揮したジヨン先輩のターンをもう少しだけお待ちくださいね！いつもありがとうございます！ (2020年2月7日 1時) (レス) id: 04887bd533 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：merry
| 作成日時：2019年9月19日 20時
