ただ、未来を 2

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本「井伊！大丈夫か！」
井「…ああ」
み「井伊くん、何があったんですか」
『思い出せる範囲でいいので、襲撃られたときの状況とか、相手の特徴とか…』
井「…全くわからねぇんだ。
部屋で待ってたら、突然…」
「敵の気配は？」
「………いきなりだ」
信長くんの言葉に、井伊くんは首をふった。
…井伊くんを倒せるくらいの実力者…でも、情報はない、か…
かなりまずい状況な気がしますね…

本「おい、やっぱてめぇか！？」
酒「だけん！おいはやっとらんって！」
榊「だったら、証拠は！？」
酒井くんが龍造寺くんの胸ぐらを掴んで、榊原くんは詰め寄る。
『ストップです！ふたりとも！龍造寺くんがやったという証拠はないでしょう！
…それに…』
「…あぁ、龍造寺ではないだろう」
み「どういうことでしょうか？」

「井伊は敵の気配を感じなかった」
「ああ」
「！確かに！
龍造寺くんは足音を立てずに近付けはしません！」
龍造寺くんの足音は大きい。
彼が襲撃者なら、井伊くんが気づかないはずがない。
榊「…クソッ！じゃあ誰がやったんだよ…！」
『井伊くんを倒せるくらい強くて、教室に居なかったひと…』
本「あいつに決まってんだろうが…！」
酒「家康か！」
「間違いねぇ…家康の野郎、危機感感じて作戦を阻止しやがった！」
…確かに、彼ならその条件に当てはまりますが…
危機感を感じて、というのは…なんか違うような…？

「誰が危機感を感じてだと？」
『貴方ですよ、貴方』
今ちょうど話題になっていた家康くんの登場に、保健室の空気が重くなるが…、「見舞いだ」といって、井伊くんにラッピングされた何かを投げた。


「…何だよこのモップ」
「ゴミにはピッタリの見舞いだろ？
お前ら…ホントに群れるのが好きだよなぁ？ただ、ゴミがいくら集まろうがただのゴミ。
掃除機の吸い込み一発で消え去る…
…コオォォォ〜〜〜！」

『ぶっ…ん゛、すみません』
いや、煽りスキルが高すぎやしませんかねぇ…
掃除機のマネ…何なんでしょう。どこを目指してるんでしょう。
「なぁ、お前もそう思わんか？」

家康くんの言葉を受けて保健室に入ってきたのは…明智くんだった

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