鬼と人の境界者

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Aside





言われた通りの場所に行った。








そこはとても静かで広い。



稽古するにはいい環境だ。








(風が気持ちいい…)




少し面を外す。




少し歩くと大きな木がポツリと立ったところに出た。






(焦げた匂い。あと爺さんの匂いも少しする、さっきまでいた痕跡もある…)






『入れ違いか………なぁそこの君』







「ひゃあぁあ！？お、俺！！？」



『そうそこの君』



木陰に隠れていた黄色い髪の少年に話しかける。





こっちこっちと手を招くとよそよそしくこちらに歩いてくる。




「あ、あのーぉ？？爺ちゃんの友達？」







『ん！君はあいつの継子か？』








「継子」の言葉が出た瞬間一気に体の緊張が解け、ニヤニヤしながら



「えー継子かなぁ！！えへへまだ爺ちゃんに言ってもらえた事ないけど」





彼は嬉しそうに頭を掻く。








手紙でも連れって書いてあったし、まだ能力が出ていないのかも知れない。




(でもこいつから感じるこれは？…少しピリっとしたようなこの感覚……)









思い出せそうで思い出せない。


それはあちらでも同じようで何か言いたそう…






しばらくお互いを見つめ合う。







そして同時に口を開いた。





「『気持ち悪りぃ』」



「アホ！」








2人共げんこつを食らった。

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