検索窓
今日:1 hit、昨日:11 hit、合計:179,685 hit

42 ページ7

Aside







眼が覚めると生えていた牙や腕は綺麗さっぱり消えていてた。








(日が昇ってからそんなに経ってないみたいだな)






体が鉛の様に重い。



(喉が、乾いたな……)






義手の腕が重くて起き上がれない。




俺は体を引きずりながら麓の川下に向かって進む。









(……そういえば義勇は大丈夫だろうか、随分遠くまで移動させてしまった。)







あの後、鬼化が解けるまで術を長時間使っていたせいで援助も呼ぶことが出来なかった。









『…ま、呼ばない方が良かったな』







実を言うと鬼化してからの記憶があまり無い。








鬼舞辻無惨を倒すことしか頭になかったから何も思わなかったが、もし義勇がいたら…









喉の渇きが増していく。








(……だめだ、考えるな。今の俺は変だ)









岩を掴もうとしたら腕を滑らせてしまった。






(!!やばい、落ちる!)



この時、服を引っ張られた気がしたが俺はゴロゴロと回転しながら転げ落ちた。








『……っ』






「……大丈夫か、A」






ゆっくりと目を開くと俺を庇って一緒に転げ落ちたのか、顔に擦れ傷を作った義勇が目の前にいた。








『義勇……ありがとな』





「…俺の方こそまたお前に助けられた。」









俺の髪飾りに手をかける義勇。







「あんたはいつも…………いや。何でもない」




義勇は優しく俺の髪を撫でた。









『…義勇、水が飲みたい。川に連れていってくれないか』






義勇は無言で俺を担いで川に向かった。









その途中、俺はまた意識を失ってしまったらしい。









「……あんたは、いつも一人で行ってしまう。それが俺は…怖い」





ボソッと言った義勇の本音に俺は気づくことはなかった。









……夢の中、父と母が何か喋っていた。





「お前、このままだと腹の子が中からお前を食うぞ…早く下ろした方がいい」






「いいえ下ろしません。大丈夫、私には策がありますから」







その時、母が持っていたのは青い彼岸花。








「これを点滴を使って直接この子に取り込ませます。凶暴の鬼なんかにさせない。
この子は鬼の気持ちも、人の気持ちも、理解できる境界者になるんです。」

43→←衝動で…



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (380 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
944人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 男主 , 最強
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

リュウビ(プロフ) - とても面白いです!続編楽しみにしています!頑張って下さい! (2020年10月29日 21時) (レス) id: 7e5a6f9b54 (このIDを非表示/違反報告)
国見@いちご姫(プロフ) - 続きが気になります!スランプ気味なのは承知です!頑張ってください! (2020年10月15日 10時) (レス) id: 0b392edb58 (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - まだ (2020年5月19日 22時) (レス) id: 4d4917b86c (このIDを非表示/違反報告)
らいむ(プロフ) - 上限の伍って書いてありますが、累くんは下限の伍ですよ! (2020年4月25日 11時) (レス) id: e597277fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ジルア(プロフ) - こんな嬉しいコメントありがとうございます(つД`)ノ頑張って続き頑張ります! (2020年1月1日 16時) (レス) id: 9696a1e2c2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ジルア | 作成日時:2019年6月11日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。