100 【真田】悩み ページ50
〜真田side〜
真「…ふん、どうしたものか」
皆が遊びに出て誰もいない部屋で、
キャリーケースの中身を整頓していた時。
ケースの1番奥に大切に閉まってあったある物を手に取って、頭を悩ませていた。
真「Aの趣味からして、もう少しシンプルな物の方が良かったのではないか?いや、それとももっと思い切った物を用意すべきだったか……とりあえずもう一度確認してみよう」
深いため息をつきながら、手の中に握られた小さな袋を破かない様に丁寧に開けてみる。
するとハート型をした可愛らしいチャームが、キラキラと輝きながら正座をした膝の上にするんと滑り落ちた。
それをそっと手に取り今一度目を凝らして確認してみるが、
見れば見るほどにその甘ったるいデザインに、改めて自分のセンスを疑う。
真「ハート型とは…少々思わせぶりだっただろうか」
俺の人差し指に引っ掛けられたそれは、Aが前に俺にくれたキーホルダーの返礼として、休日に用意した物だ。
合宿中に渡そうとしまって置いたのはいいが、
タイミングが…いや、渡す勇気がないまま早3日が過ぎようとしていたのだ。
真「(断じて恥じらうが故などではなく、俺が懸念しているのは好きだという事実がが相手に伝わる事…)」
自然な渡し方を頭の中で何度も予行練習せど、毎度納得のいく結果は出ずに終わってしまう。
夜、それも2人きりの場面において、万が一衝動的にAの事を抱きしめてしまったらどうする?
そうでなくても、Aの事となると…気持ちを隠しきる自信は以前よりも確実にに無くなっていた。
いっそこのまま渡さないでしまおうか、とさえ思う。
真「全く、この俺が礼ひとつ渡すくらいでここまで追い詰められ…」
シャッ!!!
真「!?」
突然2段ベッドのカーテンが開く。
これはいけないとチャームをしまう間も無く、
俺の目の前にニヤニヤと笑う男が現れた。
仁「真田、おまんは小学生か?」
54人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
キャメル(プロフ) - まゆさん» まゆさん、ありがとうございます!(;_;)その言葉で私もお仕事頑張れるし、ほんとに嬉しいです…これからもどうぞよろしくお願いします^_^ (2022年10月31日 21時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - おもしろいです。更新楽しみに仕事頑張れます(o^^o) (2022年10月31日 19時) (レス) @page49 id: d99fc6d444 (このIDを非表示/違反報告)
キャメル(プロフ) - 小筆さん» 初めまして、小筆さん!!そんなそんなありがとうございます!!そういうふうに言って頂けるだけで本当に嬉しいです(^^)これからも楽しんでもらえる様に頑張るので見守って頂けたら嬉しいです❣️ (2022年10月18日 22時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
小筆(プロフ) - いつも見させて頂いてます!大好きなお話なので、これからも頑張って下さい!ずっと応援してます! (2022年10月18日 21時) (レス) id: fe225f18e6 (このIDを非表示/違反報告)
キャメル(プロフ) - こかさいだーさん» 詫びようとする幸村くんいいなと思って書いたので反応してくれて嬉しいですw(^ ^)!!!!詫びすぎず詫びなすぎず頑張ってほしいですね🤭 (2022年9月29日 15時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:研究員 | 作成日時:2022年9月21日 20時