99 【ブン太・芥川】応援 ページ49
芥「なんだよ〜!そんなんなら最初から言ってくれたらいいのに!!」
芥川はガクガクと俺の肩を前後に揺さぶり、
その衝撃で腰がボウルに触れてカランと音が鳴った。
ブ「いや、わざわざ自分から好きなヤツ言わねえだろぃ…ってあぶね、あんま揺らすな!!」
芥「いやでも良かった〜俺がAちゃんのこと好きになる前で。危うく恋敵になる所だったね〜」
はははと笑いながら頭を掻くこいつは本当お気楽なヤツだな、
とつくづく思う。
けどまぁ良かった…のか?
芥「じゃあ早速ラインしなよ!Aちゃんも夕方には仕事終わるって言ってたよ」
調理台に置いてある俺のスマホを、グッと俺の胸に押しつけた。
ブ「わ、わかったよぃ」
マジで突拍子もないなと呆れながら、言われるがままにラインを開くと、少し迷いながら文字を打ち込んでいく。
なんといっても2日ぶりのラインだから、アイツもびっくりするかもな…
*
芥「送った?」
ブ「あぁ、送ったよ。既読がつくかは知らねーけど」
スマホを台に戻すと、
俺がラインをしている間に芥川が混ぜて出来上がった生地を型に流し込んでいく。
ブ「…こうやって台に叩きつけて気泡を抜くだろ?」
トントン
芥「うんうん」
ブ「そしたら予熱してあるそのオーブンで40分焼く」
芥「任せてー!」
何故だろう、さっきまであれだけモヤモヤしていたのに、
なんだか少しだけ楽しくなっている自分がいた。
芥「…あっつ!!!」
ブ「お、おい気をつけろ!それ180度あるんだぞ」
…まあなんだかんだニコニコしてるコイツのおかげかもな。
今までの負のループから抜け出せた気がする。
芥「Aちゃんと上手くいくといいね」
ブ「…ありがとな」
その後2人で出来上がったケーキを切り分けると、
一緒に後片付けをしてそれぞれ部屋に戻った。
*
〜貴方Side 〜
練習場で合宿場の関係者の人たちと仕事をしていると、
ポケットの中でスマホが震える。
『?誰だろう』
忙しくてなかなか確認できなかったが、20分ほど経った時に手が空いたのでコソッと通知を確認した。
『あ…ブン太』
ホームに表示された、
夜少し会えないかという趣旨の内容のラインに少し安堵する。
何せ、あのブン太から2日も連絡が来なかったのだ。
絵文字も顔文字も入ってるし、元気になったのかな?
“もちろんだよ、何時にする?”
そう返信すると、
前よりも少し軽い気持ちで、一旦仕事へと戻った。
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キャメル(プロフ) - まゆさん» まゆさん、ありがとうございます!(;_;)その言葉で私もお仕事頑張れるし、ほんとに嬉しいです…これからもどうぞよろしくお願いします^_^ (2022年10月31日 21時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - おもしろいです。更新楽しみに仕事頑張れます(o^^o) (2022年10月31日 19時) (レス) @page49 id: d99fc6d444 (このIDを非表示/違反報告)
キャメル(プロフ) - 小筆さん» 初めまして、小筆さん!!そんなそんなありがとうございます!!そういうふうに言って頂けるだけで本当に嬉しいです(^^)これからも楽しんでもらえる様に頑張るので見守って頂けたら嬉しいです❣️ (2022年10月18日 22時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
小筆(プロフ) - いつも見させて頂いてます!大好きなお話なので、これからも頑張って下さい!ずっと応援してます! (2022年10月18日 21時) (レス) id: fe225f18e6 (このIDを非表示/違反報告)
キャメル(プロフ) - こかさいだーさん» 詫びようとする幸村くんいいなと思って書いたので反応してくれて嬉しいですw(^ ^)!!!!詫びすぎず詫びなすぎず頑張ってほしいですね🤭 (2022年9月29日 15時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:研究員 | 作成日時:2022年9月21日 20時