73【仁王】目的 ページ23
仁「まずはそれ、貸してみんしゃい」
仁王が私の手からタイム表を3枚引き抜くと、
どれどれと一連のタイムに目を通し始めた。
『え、そしたら私1枚しかなくなるけど』
仁「平等よりも効率的に作業する事が1番賢いやり方じゃろ。いいから始めるぜよ」
『う、うん』
すると無言で仁王は電卓を叩き始める。それに続いて私も電卓を取り出して計算を始めた。
「「………」」
カタカタと電卓を叩く音だけが響く中なんとなく隣をチラッと見てみると、仁王は私よりも数倍早く平均値を書き上げている。
『(うわ、早い！任せて正解だったかも)』
それに彼が電卓を使う姿が新鮮で、思わず見入ってしまう…
仁「そら、見てないで手ぇ動かす」
『は、はい！！！』
ーーーーーーーーー
20分後
『…お、おわった！！』
仁「お疲れさん」
1人なら1時間かかっても終わるか終わらないかの量の計算が、
なんと20分かからずに終わっちゃった。すごい…
『本当にありがとう、このお礼は必ずさせてね』
仁「おぉ」
仁王は椅子を立ち上がるとニヤリと笑って頷いた。
そして時計を見ると、お昼休みがまだ40分もある事に歓喜しながら上着を羽織り食堂へ向かおうと私も席を立つ。
『じゃあご飯食べにいこっか。ご馳走するよ』
ドアの近くから手招きをした。
が、仁王は部屋の真ん中から動かない。
仁「…ちょーっと待ちんしゃい』
『何？』
するとゆっくりとこちらへ近づいて、私の腕を優しく掴んだ。
グイッ
『え！？ねぇちょっと何し…』
仁「部屋に呼び込んでおいて、仕事が終わったからってもうどっか行くんか？そんなん俺が努力して早く終わらせた意味がなくなるじゃろ」
そして怪しげな笑みを浮かべたかと思うと、仁王は掴んでいた腕をそのまま手へと滑らせ、指と指をからめた。
『え！なっ…何してるの？』
仁「恋人繋ぎ」
『……』
この人は今遊んでるのか、からかっているのか、本気なのか全くわからない。だからこそうまく反応ができなかった。
しかし時すでに遅し、私の体はスーッと引き寄せられそのままベッドの端へストンと座らされる。
『ちょっとねぇ、もう行こうよ…』
少しの恐怖とめんどくささから、暗い声が漏れてしまった。
仁「なぁ、今この場でお礼してくれんか？」
仁王は私の隣に腰を下ろすと、
私の目線の高さで顔を覗き込む。
そしてそっと私を押し倒した。
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キャメル(プロフ) - まゆさん» まゆさん、ありがとうございます！(;_;)その言葉で私もお仕事頑張れるし、ほんとに嬉しいです…これからもどうぞよろしくお願いします^_^ (2022年10月31日 21時) (
レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - おもしろいです。更新楽しみに仕事頑張れます(o^^o) (2022年10月31日 19時) (レス) @page49 id: d99fc6d444 (このIDを非表示/違反報告)
キャメル(プロフ) - 小筆さん» 初めまして、小筆さん！！そんなそんなありがとうございます！！そういうふうに言って頂けるだけで本当に嬉しいです(^^)これからも楽しんでもらえる様に頑張るので見守って頂けたら嬉しいです❣️ (2022年10月18日 22時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
小筆(プロフ) - いつも見させて頂いてます！大好きなお話なので、これからも頑張って下さい！ずっと応援してます！ (2022年10月18日 21時) (レス) id: fe225f18e6 (このIDを非表示/違反報告)
キャメル(プロフ) - こかさいだーさん» 詫びようとする幸村くんいいなと思って書いたので反応してくれて嬉しいですw(^ ^)！！！！詫びすぎず詫びなすぎず頑張ってほしいですね🤭 (2022年9月29日 15時) (レス) id: 0837b0830d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：研究員 | 作成日時：2022年9月21日 20時
