【テニプリ 】 仕事をしてただけなのに… 2

53 【ブン太】警戒 ページ3

〜ブン太Side 〜


家に着くなり一目散に部屋のベッドに倒れ込んだ。

ブ「…A」

スマホをポケットから出しラインを開くが、
Aからの返信は無い。

ため息をつき天井を仰ぐ。



幸村の言ってた、“あからさまな執着が目立ってきてる者”という言葉が、何度も頭の中を痛めつける


それってもしかして俺のことか？


ブ「確かに俺最近はずっとスマホばっか気にして、返信が無いと不安で多少態度に出てたかもだけどよ」

けど今日の話を聞いてる感じだと、うちの部員にAを好きなヤツが何人かいるってことだろぃ？


しかもレギュラーメンバーかは知らねえけど、
幸村のあの言い方だと1人や2人じゃなさそうだ。


ブ「(つかなんだよ、GPSって…
　 ドラマとかの話だろい…クソ！)」

ベッドの上にあるクッションを思いっきり壁に投げつけた。


そんな好きならみんな正面から向き合ってアタックすればいいだろぃ？


ライバルが増えんのは嫌だけど、あんな醜い手を使って追い回したりコソコソする奴がいればAが怖がって逃げるのは当たり前だ。

それであいつがいなくなったら俺は耐えられない。


真田もすんげぇブチギレてっし…

あの会議の中心にいたヤツら。
そもそも真田も柳も、なんなら幸村お前もAのこと好きなんじゃねーの？

自分は犯人じゃないってか。


ブ「……」


Aの事になると、嬉しいことより不安なことの方が大きく感じてすごく苦しかった。


ブ「…はぁ、俺やっぱすげーキモい。とにかく今は最悪の事態でも何でもねえし、気持ち切り替えねえと」


重い体をなんとか起こして、リビングへと向かった。

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