ひとつ屋根の下 Part2

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松倉side



如恵留の店が閉店してから、俺は家から出ることがなくなった。仕事は人と会わなくてもできる仕事を選んだから買い物以外で家から出ることはない。



元太とも会わなくなった。あの店は俺たちが出会った大切な場所だった。あの店が俺たちを繋いでたんだ。買い物に行く時にあの店の前を通ると貸物件と書かれた札が置いてあるんだ。



＿＿＿＿ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ.....ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ....



元太) もしもし、海斗？


松倉) うん....元太？


元太) そう！店長から番号聞いて掛けちゃった


松倉) 元気に.....してた？


元太) まぁ、そこそこかな



会わなくなってから2ヶ月が経ったある日。突然元太から電話がかかってきた。俺も元太もきっと同じことを考えているのかもしれない。



元太) ねぇ海斗、2人でさ


松倉) うん.....俺も....思ってた.....


元太) ほんとに！？店長に、恩返ししよ


松倉) 恩返し.....それいいね...


元太) 2人であの店、復活させよう



やっぱり俺達にはあの場所が必要で、他のどんなものでも補えないところだった。



それから俺はお店を出すための免許をとる勉強して、元太はお金を貯めてお店を始める準備をした



元太) 海斗、ついに復活だね


松倉) うん.....なんか...うれしい


元太) 俺も、めちゃめちゃうれしい！


松倉) 俺たちで....できる...かな


元太) 大丈夫、2人でならできるよ



店を復活させようと決めてから気づけば1年と半年が経っていた。それでも今日ついに2人で新たな1歩を踏み出せそうだ。

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