危ない学生さん ページ13
『これは、何のつもりなのですよぉ〜?』
「……別に何でもありませんよ?
唯、今度大学の発表会で使う機材の確認を」
『ずっとカメラを此方に向けたまま、ですかぁ〜?』
「カメラに関してはすみませんでした。
動きが連動しているかを友人に確認して貰っていてですね、写してしまいました。
あ、でも、確認出来次第直ぐに消させてもらいますよ?
プライバシーに反することをするつもりはありませんから」
カメラと録音機を取り出し話す学生。
その言葉にコナンは疑うだろうかと思ったが、陽は案外直ぐに納得した様に頷いた。
『それは悪い事をしてしまったのですよぉ〜。
でも、もうそんな紛らわしい事はしないほうがいいのですよぉ〜?
何時危険な輩に襲われるか分から無いのですよぉ〜』
「そうですね、ご忠告ありがとうございます」
にこりと笑ってパソコンを閉じた学生。
すると彼は思い出した様に、名を名乗った。
「僕の名前は沖矢昴です、貴方は?」
『私の名前は魚住陽なのですよぉ〜』
「僕達が聞いた時よりも素直に答えるんだね」
『君達がいれば、隠しても意味ないのですよぉ〜』
コナンが皮肉を交えて言ってきてもそれをそよ風の様にかわし、自分の席に着いた。
一口しか食べていないハムサンドに再び齧り付き、小腹を満たす。
珈琲を口に含み、この前ハッキングして得た情報とドストエフスキーが送ってきた情報を見比べる。
その時____
「____すいません、空いてますか……って、あれ?
陽さん?」
特徴的な前髪を持った、夕焼け色の瞳が美しい少年__中島敦。
その横で佇み、僅かにだが陽を見て目を輝かせるのは黒髪の和装の美少女__泉鏡花。
並んで現れた二人に陽は微かに目を見開き、頰を緩ませる。
『敦君、鏡花ちゃん。
お久しぶりなのですよぉ〜』
手を振って、カウンター席からテーブル席に移動する。
「おいでおいで」と二人を手招きすれば、素直に従ってくれて陽に対面する形で座ってくれた。
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作者名:鸞宮子 | 作成日時:2020年1月12日 16時