【鬼滅の刃】一妻多夫制の柱さん

女性 参拾伍 ページ46

からかいを混ぜて聞けば困ったように眉を下げて苦笑した。


煉獄｢ははっ、やはり女というのはそういうものに興味が湧くものなのか？｣


胡蝶｢女性はそんなもんですよ。
まあ、私より甘露寺さんの方が食いつきは良いはずですよ｣


背中を診察しながらもそう言えば元師弟関係だったこともある為か、
すぐに察しがついたようだ。


頭を抱えたような……いや、実際にはしていないけれども
頭を少し下げて落胆したような感じだった。


師弟時代の時、甘露寺さんの好奇心にたくさん振り回されたのだろう。


それに関しては少しだけ同情します。


胡蝶｢…………特に目立った傷はありませんね。
もう着て大丈夫ですよ。ありがとうございました｣


煉獄｢む、もういいのか！｣


胡蝶｢はい｣


そう言って治療器具や薬を仕舞うために席を立つと、
煉獄さんも着崩していた隊服を着始めて身なりを整えだした。


隊服を着て、炎のような羽織をはおれば誰もが憧れる炎柱·煉獄杏寿郎の出来上がりだ。


刀を腰にさした辺りで棚に器具などを戻し終わり、
最後にある事を聞く為に煉獄さんに話しかけた。


胡蝶｢煉獄さん、最後に一つだけお聞きしても宜しいでしょうか？｣


煉獄｢俺の答えられる範囲ならばいいぞ！なんでも聞いてくれ！｣


遠慮がちに聞いた私に快く質問を受けてくれる煉獄さん。


そんな煉獄さんに悪いと思いながらも、私の女性としての好奇心は止まれなかった。


それから私と煉獄さんは先程座っていた椅子にお互い向かい合った状態で座り直す。


謎の緊張感が私たちを包み、深呼吸を一回してから目の前の煉獄さんに話しかけた。


胡蝶｢薄々察しはついてらっしゃると思いますが、私が聞きたいのは女性についてなんです｣


ワクワクしながらも聞けば、煉獄さんはからかった時同様
苦笑しながら口を開いた。


煉獄｢それに関しては黙秘、とは出来ないのか？｣


胡蝶｢そうですねぇ………無理やり聞くつもりはないので本当に言いたくなければ結構です。
他の人にも一切口外しません。
ただ煉獄さんは入隊当時から恋愛ごとで噂がたったことがなかったので、
気になってしまっただけですよ｣


無理やり聞くような失礼なことは絶対に出来ない。


煉獄さんが嫌がることもしたくありませんし、その女性にも失礼ですからね。


そう私が言えば煉獄さんは暫し沈黙した後、真っ直ぐと私を見つめてからそっと口を開いた。


その発せられた言葉は私を困惑させるには充分過ぎた。

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