one of the most popular actress〜9〜

〜3〜 ページ7

あなた｢っえ？｣

神宮寺｢しっ。･･･近くにいるな。こっち。｣

俺は、Aの腕を引いて路地裏に回った。

俺の腕を掴むAは、可哀想なほど震えていた。

あなた｢じっちゃん･･･もしかして、空手で倒そうとしてる･･･？｣

神宮寺｢まさか笑こんなことに空手使ったら、師匠に怒られちゃうよ。･･･トドメに1発蹴り入れるくらいはするかもだけど。｣

あなた｢じゃあ、どうやって･･･｣

神宮寺｢1番、穏便に済ませられる、かもしれない方法、かな。A、ちょっと女優の力、借りてもいい？｣

あなた｢へ、え？私の？｣

神宮寺｢うん。｣

俺が話した作戦をAは直ぐに理解してくれて、さすが最優秀主演女優賞と言うべきか、提案者の俺さえびっくりする演技を見せてくれた。

焦ったのか怒ったのか分からないが、とにかく俺の予想通り向こうから来てくれてAに襲いかかってきたので俺はその男に蹴りを入れた。

あぁ･･･本当は、空手で人を傷つけるのはご法度なんだけどな。

でも、大切な人を守るためだからしょうがないかな。

猛省します、すみません師匠。

Aを部屋まで送り届けて俺は帰ろうとしたが今日は1人だと不安だから泊まって欲しいと言われた。

いやぁ･･･泊まるのは、色々危険じゃね･･･

と思ったがAにはなんの下心もないらしいしたまに二宮さんとか菅田さんとか泊めてるらしい。

そもそも弟が泊まりに来るから問題ないと言っていた。

神宮寺｢･･･｣

そうじゃねぇんだよなぁ･･･

ここまで鈍感だとさすがに心配になってくる。

いや、別に俺はいいけど･･･

あなた｢ねぇ、説明してよ。なんであんな演技必要だったの？｣

神宮寺｢ん？だって、Aをストーカーするってことは、少なくともAに好意を持ってるってことでしょ？女優として応援してたのが過激化したのかリアコになったのかは知らないけど、ストーカーするくらいだからよっぽど好きなんだろうなって思った。だから、その好意を持ってる相手が別のやつと付き合ってる所を目の当たりにしたらキレるだろうなっていう、まぁ一種の賭けみたいな？｣

あなた｢なにそれ･･･笑｣

俺はAに俺の彼女を演じてくれと頼んだ。

Aはconcertoを始めとした数多くの恋愛ドラマや映画に出演してるからお手の物だった。

俺の予想を遥かに上回る彼女っぷりでストーカーの男は俺の予想通り動いてくれたってわけだ。

あ、その男はちゃんと警察に捕まえてもらったよ。

〜4〜→←〜2〜

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す