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「気付いてないだろうけど、Aが呟いてるの聞こえてるんだよ。無意識なのかな?」
『何を呟いてるの私?』
本当何してんだ私。
その癖は今のうちに治さないといけないな。
そんなの恥ずかしすぎる。
「んー……例えば……
あの人はあぁいうところが綺麗だ、とか、あの人はこんな所が優しい、とか…
他人の良い所ばかり見てるね!」
『そんな事呟いてた?記憶に無いし恥ずかしすぎる』
それを覚えてる童磨にも尊敬するよ。
いや、でもそれは出来る限り忘れて欲しいな。
童磨はそんな私を見つめ、ニコリと笑った。
「俺はAのそういう所が好きだよ」
『』
……?
今、何を、
……え、好き???
その言葉を聞いた時、一瞬 時が止まったのかと思った。
「……?A、どうかしたのかい」
固まる私の顔を覗き込んでくる童磨。
自然と上目遣いになってて可愛すぎる。
これが無意識なんだから、この天然は……
「Aは自分を必要以上に卑下してるところがあるからもっと自分を労わって欲しいのと、」
童磨は続けて、
「相手がどれだけ弱くても、自ら攻撃を受けに行くようなことはするなよ」
真面目な顔でそう言われた。
……あぁ、もしかするとさっきの毒の件の事でか。
「あんな状態のAは初めて見たから本気で焦ったんだよ?」
『……ごめん』
確かに、さっきは私も本気で焦ったな。
あんなに辛いものだとは思わなかったし
何より、私は童磨より弱いくせに童磨に使われた毒よりも強い毒で攻撃を受けたから…
死んでいてもおかしくは無かったかもしれない。
『確かに、頸を斬られない限り死なないって馬鹿にしすぎてた。これからは気を付ける』
「うんうん、分かったならよし。」
いい子いい子、と頭を優しく撫でられる。
童磨に頭を撫でられるのは心地よい。
慣れてるのかな?と思うとちょっと切なくなった。
「ところで、Aは前に失恋したとか言ってたよね」
『……はい、』
すると突然話が変わり、童磨の笑顔も少し変わる。
私にはわかる、これは危険な笑顔だ。
「前と同じことを聞くけど、相手は誰だい?」
そう来ると思ってました。
じりじり迫り来るのやめて欲しいです、怖いんで。
『し、知ってどうするんですか』
「探してみるよ!」
と、爽やかに笑った彼。
探してどうするの!?
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おもち(プロフ) - るみさん» おおお……!!!コメントありがとうございます……ッッ!!!こちらこそ感謝です……っ゚(゚´Д`゚)゚。 (2020年1月4日 15時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
るみ - 今ここまで読んで見ましたが……私の想像以上に最高の作品でした!!書いてくれた作者さんありがとうございます!! (2020年1月4日 13時) (レス) id: b36153d67a (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - クラゲさん» ヒビが……(´・ω・`) (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - うささん» そそそそそんなに!!!?滅相もない!!!(;▽;)嬉しいですぅぅぅぅぅありがとうございますぅぅう!!!!゚(゚´Д`゚)゚。 (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - paopaoman217さん» え!?ありがとうございますっっ!!!!ヽ(;▽;)ノ更新待っててくださいね〜!!(≧▽≦) (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2019年11月17日 23時