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童磨は先に階段を降りて行ってしまい、
女もその後を追うように急いで階段を駆け下りていった。






「あれが “教祖” ですか?」


『……』





男はイライラした様子で私にそう尋ねる。






「あんな人を私は教祖だとは思いたくない
ただの人間と変わらない!」



『……』





我慢、我慢……

この男は後で喰べてやるんだから


あの女と一緒に






『逆に聞くけどあの人が人間じゃなかったら何だったの?』



男の言い方だとまるで童磨が異次元の存在かのような。





「そ、それは」



『童磨だって、生きてるんだから』



「……っ」





私は間抜け面で座り込んでいる男を一瞥し、
ゆっくり階段を降りる。



「待ってくれ……!」




なんて、まだ私を引き止めようとしてくる。







『童磨に呼ばれてるから行かないと。
……そうだ、貴方も30分後くらいに童磨の部屋に来てよ。』






実はさっき、私からこの男を、童磨からあの女を
上手く引き剥がす方法を思いついたのだ。


それを今から童磨にも話してみようと思う。






「わ、わかった……!
絶対いく!!」



目に涙を浮かべて笑顔を作る男。







童磨を悪く言ったこと、
お前に償わせてやるぜこの私が。









そして男を屋根に置き去りにし、
私ひとり童磨の部屋へと向かう。




童磨と女はこの辺りで別れたのか、童磨の部屋へと続く廊下には童磨ただ1人の匂いしかしない。





……女はこっちか。









私は童磨の部屋には向かわず匂いを辿るように女の部屋へと向かう事にした。







あの男を30分後に来るように誘ったのだから女の方も誘わないと。




上手くいくかは分からないけど、私のとっておきの作戦で。









女の甘い匂いを辿っていくと、ひとつの部屋に辿り着いた。女は独特の甘い匂いがするからすぐに分かる。






『……こんばんはー』




閉じられた扉の前で中に居るだろう女に話しかけてみた。






すると何か物を落としたような音が中から聞こえ、



「なっ、なに!?」



……と、返事が返ってくる。(返事?)






『30分後、教祖様の部屋に来て』



「っ……あんた、」




突っかかれそうな雰囲気を悟った私は一目散に逃げる。童磨の部屋向かって()




曲がり角を曲がった瞬間、扉の開くスパァン!という大きな音が聞こえてきた。恐ろしい。




やはり逃げてよかったなと、この時思った。((

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おもち(プロフ) - るみさん» おおお……!!!コメントありがとうございます……ッッ!!!こちらこそ感謝です……っ゚(゚´Д`゚)゚。 (2020年1月4日 15時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
るみ - 今ここまで読んで見ましたが……私の想像以上に最高の作品でした!!書いてくれた作者さんありがとうございます!! (2020年1月4日 13時) (レス) id: b36153d67a (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - クラゲさん» ヒビが……(´・ω・`) (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - うささん» そそそそそんなに!!!?滅相もない!!!(;▽;)嬉しいですぅぅぅぅぅありがとうございますぅぅう!!!!゚(゚´Д`゚)゚。 (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - paopaoman217さん» え!?ありがとうございますっっ!!!!ヽ(;▽;)ノ更新待っててくださいね〜!!(≧▽≦) (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おもち | 作成日時:2019年11月17日 23時

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