第19話 ページ20
神威side
ふいに、Aに抱きしめられた
Aは笑った
けどその笑顔は、まるで作られたモノで……
思い出したくないと言わんばかりの顔をしていた
どうして？思い出したいんじゃないの？
思い出さなくてもいいなら忘れたまま
俺の隣で笑っててよ
俺ならそんな顔させないのに
俺の中の黒い感情がふつふつと湧き上がった
神威「……恋人の事、思い出さなくていいの？夢に出てくるくらい、大好きなんだろ」
俺は冷たく言い放った
自分の口から出てくる言葉は俺自身を苦しめた
俺は黙って俯いていた
『……思い……出したら……神威と離れちゃう気がして…離れたくないなって……我儘だよね、ごめんね、迷惑……だったよね……』
今にも泣きそうな、震えた声でAはそう言いながら、俺を抱きしめていてくれた腕をゆっくり離した
神威「ちがっ……」
『ごめん……部屋、戻るね……』
そう言って扉にAは歩き出した
Aside
神威「……恋人の事、思い出さなくていいの？夢に出てくるくらい、大好きなんだろ」
あぁ、やっぱり私は居たら迷惑なんだ
離れたくないなんて、私の我儘……
なんで、こんなに苦しくなるの…？
私には大切な想い人が、恋人がいて、
戻れば幸せな生活が待っているのに
何で、此処が良いなんて……
『ごめん……部屋、戻るね』
泣くのを必死で堪えながら私は部屋に戻ろうと歩く
展覧室の扉に手をかけた時
後ろから暖かな温もりに包まれた
『か、神威……？』
神威「……酷い言い方してゴメン、離れたくなかっただけなんだ、ただ意地っ張りで……」
ゆっくりと私を離しながら俯いて話す神威
神威「……でも、いつかはその恋人の所にAを返さなくちゃいけない。晋助が言ってたんだ。Aのホントの幸せはその人の隣だって」
それは私も言われた
あの人は、私の何を、どこまで知っているのだろう
神威「……だから、せめて、地球に帰るまでは、俺の隣で笑っててよ……」
そういう神威の姿は見たことない程弱々しかった
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風花(プロフ) - みづきさん» コメントありがとうございます！！無事完結しました！ありがとうございました！！ (2019年9月20日 19時) (
レス) id: 0d8ec74b3f (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます！こんな素晴らしい作品をありがとうございます！大泣きしました…。更新応援してます！ (2019年9月18日 1時) (レス) id: 05a7ae8b8e (このIDを非表示/違反報告)
風花(プロフ) - ナルト&マギ&銀魂LOVE♪の朱雀さん» そこまで言っていただけて超絶嬉しいです！！ありがとうございます！頑張ります！！ (2019年7月4日 20時) (レス) id: 0d8ec74b3f (このIDを非表示/違反報告)
ナルト&マギ&銀魂LOVE♪の朱雀 - 感動しすぎて涙腺崩壊してます！神威の話の中でも一番泣いたと思います！更新応援してます！ (2019年7月4日 19時) (レス) id: 0c127cafe1 (このIDを非表示/違反報告)
風花(プロフ) - とうふさん» コメントありがとうございます！！頑張ります！！これからもよろしくお願いします！！笑笑 (2019年5月26日 17時) (レス) id: 0d8ec74b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風花 | 作成日時：2019年4月5日 21時
